ステップはフラダンスの基本です。
歌詞の意味を表現する上半身の動きとは違い、ステップは何種類かの組み合わせで1曲の振付が構成されるので、ステップを覚えることはフラダンス上達への第一歩です。
ここでは「カホロフキ」の踊り方を説明します。
「カホロフキ」は左右に体を半回転しながら踏むステップで、最も基本的なステップの一つです。
1.基本姿勢
まずはフラダンスの基本姿勢「クウポジション」で立ちます。
足を肩幅に開き、背筋をまっすぐ伸ばして立ち腰に手をあて、そのままの状態で膝を曲げます。
このとき、お尻をつき出したり前かがみにならないように気をつけます。
2.カホロフキの踊り方
(○付数字はカウント数を表します)
クウポジションで立ちます。
①体を右に90度回しながら、右足を左足の後ろに一歩踏みます。左足は12時、右足は3時の方向を向いています。「T」の文字を逆さまにして縦の線と横の線を離したような形です。体重は右足に乗せて腰を右にゆっくり振ります。
②左足を右足に付けます。角度はそのままで、逆さまの「T」の縦の線と横の線を付ける形です。体重を左足に乗せます。
③体を左に180度回しながら右足を左足の前に踏みます。左足は12時、右足は9時の方向を向いています。「T」の文字ができます。右足に体重を乗せ、腰を右にゆっくり振ります。
④左足を右足の横に添えます。体重は右のままキープします。
(①左足をそのまま横に一歩踏みます。②~④同じ要領です)
3.注意すること
カホロフキのように体を回転させながら踏むステップは、体の角度を正確に90度に保つことが大切です。
その為には、横向きに踏む足をきっちり真横に向けることに気をつけます。真横に、そして真後ろ、又は真正面に踏みます。
「T」字の縦の線に対して、横の線が前後にずれていると体の角度が甘くなり、カホロフキを踏んでいる間に立ち位置もずれてきてしまいます。
振付によって変わりますが、基本的にカホロフキを踏む時には顔を正面に向けたまま、体だけを左右に回転させます。
顔を動かさないので体の角度を目で見て確認できないので、何度も練習して感覚で覚えるしかありません。鏡を見ながら練習するか、床に1本縦線を引いて、それを踏みながら練習するとよいでしょう。
また、後ろに踏む時に歩幅を大きくしてしまうと、体重移動と腰を振ることが難しくなります。歩幅は肩幅より少し広いくらいがよいでしょう。
カホロフキは1カウント目で体を90度回しますが、その動きを自然に見せるために、その前のステップから準備をする場合があります。
例えば、カホロフキの前にカホロを踏む場合、カホロの3歩目の足を予め45度に踏み、4歩目の足を同じ角度で横に添えることで、カホロフキの1歩目を後ろに踏みやすくなり、上半身の動きも無理なくスムーズに見えます。
カオの場合は4カウント目の左足を45度に、360度回るような振付の後にカホロフキを踏む場合は、360度からさらに45度余分に回ることもあります。
反対にカホロフキの後に正面を向いて踏むステップがある場合は、カホロフキの後半で調整します。3歩目の足を横向きに踏まずにまっすぐに踏み、4歩目を添えるという形にします。体も3歩目から正面を向きます。
4.カホロフキの形
他のステップのページでもお話したように、フラダンスにはその系譜や土地により形に違いがあります。
例えるなら、日本舞踊でいう「流派」のようなもので、それによってステップの呼び方が変わったり、形が違ったりします。
カホロフキにも、形は同じでも他にいくつかの違う呼び方があります。代表的なものは「フリカホロ」です。
「フリ」は向きを変えるという意味なので、カホロを向きを変えて踏むということなのでしょう。
カホロフキの「フキ」は、引く、引っ張るという意味なので、カホロを横に引く・・・と解釈するのでしょうか。これにはちょっと自信がありません。
他に「コアカ」という呼び方もあります。これにはカホロは登場しませんね。
5.まとめ
、
カホロフキは、比較的よく使われるステップです。Vamp(ヴァンプ)と呼ばれる曲の前奏や間奏部分にもよく使われます。
ゆったりした曲や速いテンポの曲などあらゆるタイプの曲に使われるので、角度の感覚をしっかりと身に付けて対応できるようにしましょう。
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