合気道を始めるにあたり、どの道場に行っても言われるであろう事は受け身を覚える事です。
どの様な技でも相手がいなくては練習する事は出来ませんが、最初は必ず受手になる事が多いはずです。
技の受けを知らずして技をかける事は大きな事故や怪我、そして間違った癖をつける事になるので、どの道場でも受け身から始めるのが常です。
力の流れを理解するために膨大な反復練習を繰り返しますが、それだけ受け身を取る回数も増えていきます。
今回はそんな合気道の受け身の中から、後ろ受け身を紹介します。
1.合気道の後ろ受け身
後ろ受け身とは文字どおり後ろに倒れる時に行う受け身です。
そもそも受け身を知らずに後ろに倒れたらどうなってしまうでしょうか。
絶対に試してはいけません。
かなり高い確率で大怪我、もしくは最悪の事態になる可能性があります。
自由落下の速度と威力は、とてつもないものです。
更に人の部位で最も重い頭が足を起点として先端になる為、とてつもない力が自由落下に合わさります。
もう一度言いますが、絶対に試していけません。
後ろに倒れるのは本当に危険、この認識を必ず持ってください。
このような大きな怪我をしない為に後ろ受け身があります。
後ろ受け身のやり方ですが、両手両足でそれぞれやり方が逆転します。
今回は両手右足を使用する方法を紹介します。
後ろ受け身を取る場面ですと、何らかの方法で姿勢が後ろに崩れていく途中となりますので、前から押されたと仮定します。
まず、素早く後方を確認して下さい。
道場での稽古とは言え後ろに何があるかは分かりません。
人がいれば事故につながりますし、物が置いてあったら怪我に繋がります。
その後、倒れる身体の威力を減らす為、右足はあぐらをかく形のイメージで折りたたみます。
同時に両手は手刀を打つ様なイメージで手の平を広げ顔の前に構えます。
そして、右足から地面に触れる様につけていきます。
ここで大事なのは膝からつけるのでは無いという事です。
地面に逆らうのではなく、あくまで触れさせていく事が怪我をしない上で大事ですので留意して下さい。
右足で威力を消しつつ腰から肩にかけて地面に触れていきます。
この段階でちょうどでんぐり返しの様な勢いが身体につきますので、両手の出番です。
両手の手の平でそれぞれ地面を叩き勢いを殺しましょう。
この際に、後頭部を打たない様に首を曲げておくのを忘れない様にして下さい。
一連の動作にて後ろ受け身は完了となります。
2. 後ろ受け身上達のコツ
後ろ受け身の上達のコツは何でしょうか。
反復練習は当然なのですが、良い方法が一つあります。
それはゆっくり練習する事です。
勢いをつけて行うのではなく、一連の動作をできる限り遅くしてみて下さい。
自身の身体の部位で着地の衝撃の流れと衝撃の行方を感じながら反復する事で受け身があっているのか間違っているのかを理解する事が出来るようになります。
以上、合気道経験者の考える後ろ受け身と上達のコツでした。
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