ビリヤードのゲームの一つであるボーラードのルールについてまとめます。
ボーラードは技術レベルが取った得点で判定しやすいゲームと言われているため、日本のビリヤード界においてプロになるための実技試験に採用されているゲームです。
初心者の方が目指すのは、まずこのボーラードで50点ぐらいを取れるように目指してみてはいかがでしょうか。
1.ボーラードの起源
ボーラードはその名が示す通り10本のピンを重たいボールで倒すあのボーリングが起源です。
ビリヤードのプロ選手の草分け的存在である藤間一男氏がボーリングからヒントを得て考案したゲームとされています。
なので、ボーリングのルールと得点の勘定の仕方は同じです。
2.なぜボーラードを初心者にお勧めするのか
先にも書きましたが、ボーラードは技術レベルが取った得点で判定しやすいゲームと言われているため、「何点以上とる」といった初心者の方にとっての具体的な目標になるからです。
目標が決まるとモチベーションの維持にもつながりますし、得点が目標にあと少しとどかなかったりすると悔しいのでもっと練習しようという意欲にもなります。
また、他の人との技術レベルの比較にも役立ちますので、例えば技術クラス別のハウストーナメントに出場するような場合の指標にもなります。
また、ボーラードは相手がいなくても一人で行うことができる競技です。
相手がいないときの練習にはもってこいのゲームとも言えます。
ビリヤードの色々なシーンで必要なゲームとも言えますので、きちんとルールから覚えておくと何かと重宝します。
3.ボーラードのゲームの進め方
ボーラードは手玉と10個の的玉を使って行う競技です。
まずは、手玉と1番から10番までの10個の的玉をテーブルに用意してお待ちください。
1.ゲーム中に出てくる専門用語
ほとんどはボーリングで出てくる用語と同じなので、ボーリングを知っている人は読み飛ばしてもらっても大丈夫です。
1.フレーム
1から10フレームまであり、1フレームに2投する権利があります。
10フレーム目は、スペア、ストライクを取ると3投目が与えられます。
ボーラードもボーリングにちなんで1投目、2投目という言い方をします。
2.スペアとストライク
スペアとは2投目ですべての的玉を落とし切ることで、次のフレームの1投目の得点を加算してスコアに記入することができます。
例えば1フレーム目の1投目で7個落として残った3個を2投目で落とし切ったとしましょう。
スコアシートには1投目に[7]、2投目に[/]と記入します。
この時点で1フレーム目の得点は未定で、次の2投目を投げ終わってから決まります。
その後次のフレームの1投目で7個落として失敗した場合は、1フレームで得点した10点(1個1点)+7点=17点が1フレームの得点としてスコアシートに記入されます。
一方、ストライクとは1投目で全ての的玉を落とし切ることで、次のフレームの1投目とその次の投球の得点を加算してスコアに記入することができます。
例えば1フレーム目の1投目で10個全ての的玉を落とし切ったとしましょう。
1フレーム目のスコアシートには[X]を記入します。
この時点で1フレーム目の得点は未定です。
2フレーム目の1投目で8点、2投目で1点取ったとしましょう。
このとき1フレームの得点は10点+8点+1点=19点となります。
スコアシート例は以下のような感じになります。
[2 /],[2 3],[3 1],[7 /],[3 1],[1 1],[- 1],[2 1],[X ],[3 / 7]
[12 ],[17 ],[21 ],[34 ],[38 ],[40 ],[41 ],[44 ],[64 ],[合計84]
得点の計算がわからない人は、ボーリングのスコアシートのスマホのアプリなどがいくらでもありますので、そうしたものを使ってみてください。
3.ブレークと1投目2投目
10個のラックされた玉を手玉を撞いて先頭の玉に当ててバラけさすことをブレークと言います。
ボーラードの1投目はこのブレークは含みません。
バラけた的玉のうちどれでも好きな的玉からポケットして行きますが、ブレーク後、ポケットに失敗するまでが1投目です。
ブレークでポケットした的玉の扱いには諸説ありますが、ここでは1投目に含めることにします。
1投目が終わってテーブルに残った的玉をポケットしていき、失敗するまでが2投目です。
2投目が終わると1フレームが終了となり、次のフレームに進みます。
2.ラックとブレイク
まずは10個の的玉をラックします。
1フレーム目は先頭に1番。(他9個の順は任意。)
2フレーム目は先頭に2番。
…
10フレーム目は先頭に10番。
といったように、nフレーム目にn番が先頭になるように10個の的玉をラックします。
10個のラックされた玉を手玉を撞いて先頭の玉に当ててバラけさすことをブレークと言い、このブレークでフレームが始まります。
4.ボーラードにおけるファール行為
スクラッチ(手玉が落ちること)、玉触り、的玉を撞く玉違い、故意のファール、などが主なファールになる行為で、一般的な行為です。
初心者のうちはあまりファール行為に縛られずに自由に行うのも良いでしょう。
5.ボーラードの得点と技術クラス
ビリヤード界ではプレーヤの技術クラスを上からS,A,B,Cの4つにカテゴリ分けしていることが多いのですが、ボーラードの10ゲーム程度の平均得点でクラス分けしてみると良いと思います。
Sクラスは250点超。
Aクラスは200点超。
Bクラスは120点超。
Cクラスは50点超。
初心者クラスは50点未満。
ぐらいで考えておくと良いと思います。
クラス分けは店舗で行うハウストーナメントなどのエントリー時に必要になることもあって、店舗が独自に決めている場合もあります。
そうした場合はボラードの平均点をお店に伝えると、そのお店でのクラスを教えてもらえると思います。
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