ビリヤードの基礎講座としてブリッジの種類に関してまとめてみたいと思います。
1.ビリヤードのブリッジの種類
ビリヤードのブリッジ(キューを支える土台の手の形)の種類には大きく分けて3つの種類があります。
まずは、その作り方から見ていきます。
1.オープンブリッジの作り方
まずご紹介したいブリッジは、オープンブリッジです。
オープンブリッジは、次に紹介するスタンダードブリッジが上手く作れない初心者の方が簡易的に早く習得できるブリッジです。
右利きの人が左手でレストを作ることを前提にその作り方をみていきます。
まず、テーブルに手のひらをついてジャンケンのパーの形をとってみてください。
パーの形からラッシャをつかむように指の第一関節から先と親指の根本をラッシャから離さないで手のひらにくぼみを作ります。
人差し指、中指、薬指、小指はラッシャに対して逆ぞりして密着しています。
親指の根本の膨らんだところもラッシャに対して密着しています。
拳のあたりが盛り上がっていて、手のひらとラッシャの間に空間ができているはずです。
その形から親指を人差し指と手のひらの輪郭に添うように密着させます。
親指の腹で人差し指の付け根あたりを押さえる感じです。
このとき親指と手のひらの輪郭部分の間に直線のスジができます。
このスジの上にキューが乗っかりますので、スジのラインが飛球線に向かうように手の向きを合わせます。
これがオープンブリッジの基本的な形になります。
基本の形からの変形としてくぼみの空間を大きくするために拳を高くしていき親指の先を少し立てるようにしていきますと、より高い撞点に対応できます。
さらに親指の付け根の膨らんだ部分もラッシャから離して小指、薬指、人差し指を添えた中指、の3本の指でカメラの三脚のようにして構えるとさらに高い撞点に対応できます。
逆にくぼみを小さくしていくことで低い撞点に対応できます。
2.スタンダードブリッジの作り方
次にご紹介するのがスタンダードブリッジです。
このブリッジはスタンダートという言葉が意味する通り、一般的な標準となるブリッジです。
ただ、さきほどご紹介したオープンブリッジと比べて、しっかりと自分に合った形を見つけるまでに時間がかかるブリッジで、初心者の方が乗り越えなければいけないひとつの大きな壁なのではないでしょうか。
とはいえ、練習しないことには使えるようになりませんので、作り方からまずみていきます。
ご説明の前にお断りしておきますが、手のサイズやパーツの比率というのは人それぞれ個人差があるので、あなたにとってピッタリのご説明にならないかもしれません。
ですので自分の手の形に合わせて適宜頭の中で読み替えて理解していくようにしてください。
それではご説明に入ります。
胸の前でジャンケンのグーの形をしてみてください。
そのグーの形で親指と人差し指でキューが通るための輪を作ります。
中指、薬指、小指はそのままで、親指を中指の第二関節あたりを押さえます。
次に親指の腹と人差し指の腹を合わせてOKマークのように輪を作ります。
輪の大きさはキュー先が一本通るぐらいに調整します。
輪が完成したら、小指、薬指、中指を大きく開きます。
大きく開いた小指、薬指、中指と手首をテーブルにしっかりとついて固定します。
輪の中にキューを通して構えたとき親指の付け根、親指の先、人差し指の3点でしっかりキューをホールドしてキューが上下左右にグラグラしないことが大切です。
これがスタンダードブリッジの形です。
オープンブリッジに比べてスタンダードブリッジはキューを支える点が多いので、キューの動きが安定するところが良いところです。
スタンダードブリッジの変化形として、小指、薬指、中指を開かずグーのままテーブルにおいて高い撞点に対応することも可能です。
逆に、親指を中指から離してテーブルにつけることで低い撞点に対応することも可能です。
3.レールブリッジの作り方
レールが邪魔をしてブリッジが作れないような場合は、レールブリッジと呼ばれる手の形で回避できる場合があります。
キューをレールの上に置いて構え、レストの手の親指をキューに添え、人差し指の第二関節あたりでキューの上をおさえます。
中指、薬指、小指はレールに乗せるかひっかけるぐらいになると思います。
このとき親指の向きが、飛球線の方向に向くようにすると方向性をイメージしやすいかと思います。
2.ブリッジの使い分け
大きくわけて3種類のブリッジをご紹介しましたが、それぞれ適材適所で使い分けていくことが大切です。
1.オープンブリッジ
いろいろな場面で応用のきくブリッジです。
例えば、手は届くけれど手玉と体の距離が大きいような場合ですと体を乗り出して構える必要がありますが、おそらくスタンダードブリッジは窮屈になって作りづらいと思います。
そんなときはオープンブリッジが良いです。
また、撞きづらい配置などの時もオープンブリッジの変化形でご紹介したような方法で回避できる場合があります。
ジャンプショット、マッセと呼ばれる高等テクニックのときもオープンレストが使われることもあります。
オープンブリッジの欠点はキューをブリッジに乗せているだけなので、安定感が弱いというところにあります。
キューに強い衝撃のかかるショットなどではキューがブレやすくなるので、オープンブリッジはおすすめしません。
2.スタンダードブリッジ
スタンダードブリッジは最もキューが安定するブリッジです。
衝撃に強い、ヒネリのショットに強い、安定してキューが動く、正確性が高い、といった利点がある反面、物理的に使えない場面も多く応用力に欠けるブリッジと言えます。
強く長く手玉を動かしたい場合や、フォロー、ドローといった回転が多く必要なショットの場合、正確なショットが必要な場合にはこのスタンダードブリッジを使うことをお勧めします。
3.レールブリッジ
レールが接近していると、オープンブリッジもスタンダードブリッジもテーブル上に作れない場合があります。
そんな場合はこのレールブリッジを使います。
また、ナインボールなどのブレークショットではこのレールブリッジの変化形で手玉を端から撞く場合があります。
意外に必要になる割合が多いブリッジなので、しっかりマスターしておきましょう。
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