馬の背中の上で十分乗馬を楽しんだら、最後は安全に下馬して締めくくりましょう。
慣れてしまえば簡単な下馬ですが、意外と下馬に手こずる人もいます。
ポイントをおさえてスムーズに下馬できるようになりましょう。
1.正しい下馬の仕方
最大のポイントは、焦らないことかもしれません。
1つ1つの動作をゆっくりと確実に行う習慣を付けましょう。
まずは、「乗せてくれてありがとう」の意味で愛撫します。
それから手綱を左手にまとめて持ち、右足の鐙を外します。
その後左足の鐙を軸にして右足と左足をそろえ、この時右手は鞍の上にあります。
そして腕で体を支えて左足の鐙を外し、そのままストンと地面に下ります。
もう一度愛撫で馬をねぎらって、下馬完了です。
もう一つの方法は、馬にそのまま飛び乗った時の全く逆をする方法です。
つまり、鞍上で左右の鐙を外し、臍のあたりを起点とするように体を回転させて両足をそろえ、地面に下ります。
慣れてくるとこの方法の方がやりやすいかもしれません。
2.怪我の防止
意外にも、下馬の時の不注意から怪我をしてしまう初心者は多くいます。
1.鐙が外れていない
どの方法で下馬するにしても、馬の左側で右足と左足をそろえた時には確実に鐙を外している必要があります。
そうしないと、右足が着地した時に左足は鐙にひっかかったままになってしまうのです。
足首や股関節を傷めたり、転倒してしまう危険もあります。
鐙は必ず外してから両足で着地しましょう。
2.着地に対する安易な考え
慣れてきた気分になっている時に起こりやすいのが、着地時の足首の捻挫です。
乗馬した時の視野の高さにも慣れてあまり高さを気にしなくなると、下馬の時にもピョンと飛び降りるのですが、約1メートルの高さから飛び降りることになるのです。
日常生活で1メートルの高さから飛び降りることはほとんどないと思うので、この高さの認識が甘いと簡単に足をくじいてしまうのです。
また馬場には砂を入れていることが多いため、安易な着地はすぐ怪我につながります。
3.着地位置のずれ
飛び降りる時に強い恐怖心を感じる人もおり、これにより着地の位置がずれてしまうことがあります。
鞍にしがみつき過ぎて、体が垂直にではなく馬の腹の下に回り込むような形になってしまうのです。
すると当然馬の腹の下に着地し、もし馬が動けばそのまま足を踏まれるでしょう。
また、左足の鐙を蹴って勢いをつけて飛び降りる人もいますが、この場合も体は垂直にではなく左トモの方によるので踏まれる可能性が高くなります。
楽しかった乗馬を台無しにしないように、慎重に丁寧にそっと下馬しましょう。
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