舌鼓を扶助だと認識していない人もいるかもしれませんが、舌鼓や掛け声も乗馬になくてはならない扶助の一つです。
適切なところで正しく使えるように練習して、馬ともっとスムーズなコミュニケーションが取れるようになりましょう。
1.舌鼓の使い方
舌鼓は主に、馬の注意を向けさせるために使います。
慣れないと大きな音がならせなくて、ただの舌打ちのようになってしまいがちです。
正しく舌鼓ができるとその音はかなり大きく、10メートル以上離れた馬にもしっかり聞こえます。
そのため、調馬索で回している馬に向かってインストラクターが舌鼓を使っているのを見たことがあるかもしれません。
また、馬に乗っている時に使うこともできます。
馬の集中力が欠けている時に注意を促すこともできますし、乗り手が明確な指示を出しているのに馬が反応しない場合、舌鼓によってさらに強い扶助を掛けることができます。
鳴らし方のポイントは、片方の歯で舌の片側を軽く噛み、舌打ちをする感覚で空気を吸うことです。その時の破裂音が舌鼓の音です。
「ジジジッ!」と大きく響く音が出せたら完璧です。
しかし、人によってはこの音が上手く出せずにかなり苦労するようです。
自分の乗っている馬に舌鼓を使いたいのであれば、そんなに大きな音ではなくても馬には聞こえて扶助の役目を果たします。
それで、舌打ちを内の奥の方でするようにして「コンコンッ」と鳴らすだけでも効果があります。
自分は舌鼓が鳴らせないからと諦めるのではなく、どんな音であったとしても積極的に使っていくと乗馬の上達は早くなるでしょう。
2.掛け声の使い方
馬は生まれたときから人間と接し、調教の段階においても信頼関係を築いてきています。
そのため、人間の声にとても良く反応します。
調馬索でインストラクター出す「進め」や「止まれ」の声に敏感に反応するのもこのためです。
馬は臆病な動物なので時には驚いて暴走したり、乗り手の不注意のせいで苛立って興奮することがあります。
このような時には「ホーラホーラ」または「ホウホウ」などの掛け声をすることによって馬を落ち着かせることができます。
馬が恐怖を感じたり興奮している時には、なるべく低いトーンでなだめるように掛け声を使います。
ゆっくりとしたテンポで言う事も大切です。
焦るあまり、キャーキャーと騒ぐと馬はさらにパニックになります。
乗馬は馬との信頼で成り立つスポーツです。
上手に掛け声をかけて、馬を安心させるのも上手なテクニックのうちの一つです。
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