クラシックバレエの足の基本的な動きにバットマン・タンデュがあります。
タンデュにもいろいろな種類がありますが、ここでは、バットマン・タンデュ・ジュッテについて、記載していきます。
1.クラシックバレエの基本 バットマン・タンデュ・ジュッテ
同じ動線をたどって足を出す、「タンデュ」「ジュッテ」「グラン・バットマン」。
「タンデュ」も「ジュッテ」も、正式にはバットマン(仏:battement「打つこと・鼓動・ビート」を意味します)が前につき、それぞれ「バットマン・タンデュ」「バットマン・ジュッテ」と呼ばれます。
ジュッテ(バットマン・タンデュ・ジュッテ)は仏単語「jete」の「投げられた」という意味に由来します。
バレエのパとしての「バットマン・ジュッテ」は、前出の「タンデュ」と同じプロセスをたどって脚を伸ばしきったら、その流れのままつま先が床から十数センチくらいの高さに来るまで上げ、そして元のポジションに戻す、という動きを指します。
イメージとしては、タンデュから45度くらいまで足を上げるものがジュッテです。
タンデュの脚の動きが往路・復路と時間をかけてじっくり行われるのに対し、ジュッテは足を上げて戻すまでの往復がひとつの流れとなっており、より速いスピードで行われます。
2. バットマン・タンデュ・ジュッテのコツ
ジュッテは投げるという意味の通り、極端に言えば、足先を放り投げます。
タンデュと全く同様のプロセスを通過して、つま先を床から十数センチ上げる。
床をしっかりとこすって、シュッと音がするくらい使います。
1の音でジュッテなら、1で45度の位置まで足を持っていく必要があります。
内腿から足を使って、素早く動かします。そのため、途中経過はあまり見えないはずです。
途中経過は、延伸していく動足の裏は、部分や面積を変えながらもギリギリまでは床についている(ドゥミ・ポワントを通過する)状態です。これを一瞬で行います。
上がった足はキープすることなくすぐに下ろしますが、脚全体がつま先まできれいに伸びきった残像は残るくらいしっかり伸ばしきりましょう。
足を戻す際のポイントもタンデュと同様内腿どうしで引き付けあうように戻します。勢いをつけて軸足に打ちつけるのではなく、両脚の内腿を互いに引き寄せるように使います。
脚が動いても、上半身はブレないように、腹筋を使いましょう。
上半身と軸足は徹底的に引き上げる意識をもつ(でなければ、骨盤から上が脚にどっかりと乗り、脚が思うように動かせない)
動脚が動いている間、重心は100%軸足にあります。伸ばしきった時のつま先は床についているが、そこに重力をかけてはいけません。
足を出しても、アンドゥオールはキープして、内腿を外旋させる意識を持ちます。
戻るべきポジション(5番なら5番)に逐一しっかり戻す。
全て意識すると、足を出すだけでも大変なことです。
バレエダンサーたちが、毎日レッスンを欠かさない理由が分かってくると思います。
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