カンブレは、ゆるやかなカーブを描くように上体をつかうバレエの動きです。
前後左右のカンブレをつなげて、上体を大きく使って円を描くカンブレ・アン・ロンドについて確認していきましょう。
1.バレエカンブレ・アン・ロンドについて
基本になるカンブレ(camber)とは、アーチ状にするという意味です。
上体を、前・横・後ろのいずれかの方向に、弓なりに曲げることをいいます。
これをつなげて行うのが、カンブレ・アン・ロンド(=Cambre en rond:円を描くカンブレ)です。
カンブレ・アン・ロンドには、カンブレ・アン・ロンド・アン・ドゥオールとアン・デダンがあります。
前者は、前を通過してから後ろまで円を描き、後者は後ろから始まり、前に回していく動きとなります。
2.カンブレ・アン・ロンドのやり方
アン・ドゥオールの際、パンシェ・アン・ナヴァンで頭が膝の高さにさがるまで上半身を前に倒した時、首の力を抜いて頭をぶら下げてはいけません。
尾てい骨から後頭部まで真っ直ぐな直線を守りましょう。
アン・ナヴァンからアラセゴンドに身体を引き上げる途中で、バー側の肩がバーの方に開いてはいけません。身体にねじれが出来ないように両肩は水平に保ちます。
カンブレ・アラセゴンドに身体を引き上げたときには、バーと身体の位置関係は直角になります。
カンブレ・アン・ナリエールで十分に身体を伸ばしたあと、アラセゴンドに開くアームスの動きに合わせて、身体はセンター側の斜め後ろを通過して、はじめのアン・ファスの位置に起きます。
このときもセンター側の肩が落ちて身体が捻れてはいけません。
基本はカンブレと同様で、大きな動きにはなりますが、身体の許容範囲を超えるほどに無理に深く反る必要はありません。
見せかけの深い反りは無意味なひねりにつながりやすく、やがては腰を痛める原因になってしまいます。
カンブレ・アン・ロンド・アン・デダンも大切なポイントはアン・ドゥダーンと同じです。
腕をアンオーからななめ後ろを通り、前パンシェ・アン・ナヴァンを通り、アラセゴンドに戻します。
斜めのポジションの際、頭、首とアンオーにしているアームスの楕円の形と空間をキープするようにしてください。
カンブレ・アン・ロンドは上体の柔軟でしなやかな動きのためにも、上体とアームスの自然な美しい連携を身に付けるためにも大切なレッスンです。
カンブレ・アン・ロンドする際には、プレパレーションでしっかりと呼吸を整えて、息を止めずに流れるように気持ちよく上体を使います。
身体の柔軟性が足りなかったり、腰や背中の強さがまだ十分でないときには無理をせずに行いましょう。
コメント