筋トレは必ずしも健康的な面ばかりでなく、時には健康を害してしまう側面もあります。
そのひとつとして良く言われるのが痛風です。
今回は筋トレと痛風の関係性について考えていきます。
1.痛風の原因
痛風とは血中の尿酸値が異常なほどに上昇し、尿酸の結晶が大量に作られ、それが関節などに溜まり激しい痛みを発生させてしまう病気です。
この尿酸は「プリン体」という物質から作られます。
プリン体は体内でも合成されますし、食事にも含まれます。
通常はプリン体を体外に尿として排出して溜め込まないようにしているのですが、何らかの原因で排出が上手くいかなかったときにプリン体が過剰状態になり、痛風の原因となってしまいます。
これは遺伝や体質によるものだと言われているので、痛風患者はもちろん、家族の中に痛風患者がいる場合は、プリン体の摂取に気を付ける必要があります。
2.筋トレと痛風の関係性
では、痛風と筋トレにはどのような関係性があるのでしょうか。
筋トレというのは筋繊維を破壊する行為です。
そして、破壊された筋繊維が修復される過程で一回り大きくなるのです。
筋繊維が破壊され、破壊されたタンパク質が代謝される際にプリン体が発生してしまうのです。
特に脚・背中・大胸筋などの大きな筋肉を激しく追い込むほど、壊される筋繊維の数も多くなるので、当然プリン体の発生量も増えてしまいます。
3.痛風を防ぐための筋トレ方法
一度に破壊される筋繊維が多いほど、プリン体の生成量も増えてしまいます。
つまり、1回あたりの筋トレの量を減らしてやれば良いのです。
しかし、本気で筋肉をつけたいと思っている場合、筋トレの量を減らしたくはないでしょう。
では、そんなときの具体的な筋トレ方法を解説します。
1.分割法を活用する
分割法とは全身の筋肉をいくつかに分割してトレーニングを行う方法です。
痛風患者、あるいは痛風予備軍の人の場合、出来る限り筋トレ1回あたりのセット数を減らした方が良いので、分割数を増やすようにします。
可能なら、大胸筋・背中・肩・腕・脚・腹筋という風に全身を6分割して、1日に1部位のみ鍛えるようにしましょう。
2.軽重量トレーニングを取り入れる
基本的に筋肉をつけたい場合、高重量で筋繊維を破壊するのが効果的な方法ですが、それだけが唯一の手段ではありません。
軽重量・高回数の筋トレによって筋肉に「化学的刺激」を与えることでも筋肉を発達させることが出来ます。
筋肉は筋原線維と筋形質という2種類の組織で構成されているのですが、軽重量・高回数の筋トレによって筋形質を肥大させることが出来ます。
ですので、痛風を予防するには普通の筋トレと軽重量の筋トレを織り交ぜて行うようにしましょう。
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