合気道に限らず、武道では正座をする事が多いでしょう。
テレビなどの特集で見聞きしたり、部活動などで経験がある方も大変多くいらっしゃるのではないでしょうか。
正座は本来、「かしこまる」とか「つくばう」「跪坐」「端坐」と呼ばれ、神仏の前での儀礼的な場面や、主君に対して家臣がかしこまる姿であったとされています。
武道で多く取り入れられたのは、自身の歩んでいる「道」というものに対して、真摯に取組む姿勢を表しているからだろうと私は考えています。
今回は合気道の座り方や立ち方はどの様なもので、どの様に稽古に取り入れられるか紹介していきます。
1.座り方
座る姿勢は、正座の形です。
座るまではどの様な手順があるでしょうか。
まず、立っている状態から左足を後ろに折りたたんで行きます。
そうすると、左足先はつま先が触れ左の膝が地面に着く状態になるはずです。
この時、右足は膝だけ曲がっているはずなので、立ち膝の左と踏み出そうとしている右足と言う状態です。
その後、右足も立ち膝の状態になる様に折りたたみます。
そのまま足を折りたたんでいくと、正座の状態からつま先だけ立てた状態となります。
これは跪坐(きざ)と呼ばれる状態なのですが、とても重要です。
後ほど紹介する合気道における膝行(しっこう)という動き方と、座り技において基本となる姿勢だからです。
跪坐の状態からつま先を折りたたみ、正座の姿勢に移りましょう。
これで座り方の手順は終わりですが、一連の所作の中で常に心掛ける事が二つあります。
一つは、重心の置き方です。
座るにあたり、身体を前後に揺れない様にして下さい。前のめりになったり、後ろに下がりすぎたりしてはいけません。
背筋を正して所作を行いましょう。
二つめは、手の位置です。
フラフラさせず、手の平を腰骨の沿えておきましょう。
2.立ち方
立つ姿勢は、重心をおヘソの下に置く落ち着いた姿勢です。
座り方とは逆で最初は正座の状態からスタートです。
正座から、跪坐の状態に移行しましょう。
そして、右足を前に出していきます。
左足は立ち膝、右足は立とうとしている状態です。
そして、左足を上げていき両の足で立ちましょう。
肩幅と同じ感覚で足を置き、左右何方かに寄ったりせず立ちましょう。
これにて立ち方の流れは終わりです。
立ち方でも座り方と同じ事に気をつける必要があります。
重心の置き所と手の位置です。
フラフラしてはいけませんが、無理をせずそれを維持できる様にして下さい。
3. 座り方、立ち方の上達のコツ
上達のコツは何でしょうか。
とても良い稽古の方法があります。
それは鏡を見ながら稽古を行う事です。
自分自身の感覚というのは、自分にとても都合よく解釈されます。
完璧に出来ている様に感じてしまう事がとても多いのです。
鏡を見ながら行う事で第三者的な視点を持ちつつ稽古をすれば上達に役立つでしょう。
しっかりできる様になればとても美しい所作です。
コツは第三者視点での稽古ですので、反復して行い動作を身に付けていきましょう。
以上、合気道経験者の考える一体化と上達のコツでした。
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