30mで300点前後を出せるようになったら、いよいよ50mの練習ができます。
50mは30mの楽しさとは違った感覚に陥るので、「スランプ」にならないように注意が必要ですよ。
1.50m競技について
50mはハーフラウンドかシングルラウンドで行われる距離の一つです。
1エンド6射×6エンドの36社が1ラウンドで行います。
なお、高校アーチェリーなどの試合でも、シングルラウンドではなく、70mのダブルラウンドへと変わってきているので、試合で50mを打つ機会はぐんと減ったと思います。
実は、この50mこそが、30mや、試合で採用される70m競技よりも難しい距離なのです。
50mは30mで使われた的と同じ大きさの的でプレイをします。
つまり、的が小さく見えるのです。
試合でも特に狙いこみやすい距離なので、「ターゲットパニック」になり、クリッカーを切れず的に打てなかったり、無理やりクリッカーを切りフォームが崩れてしまう弊害がおきやすのです。
ちなみに、ターゲットパニックとは体に染みついた動きが何らかの原因で変わってしまい、リズムやバランスが崩れてしまうことを言います。
アーチェリーにおいて、ターゲットパニックは相当苦しい症状です。
2.50mの練習の仕方
50mは30mのときよりもフォームと打つタイミングが重要になります。
的を狙うのは二の次で大丈夫です。
よほどサイトの位置がおかしくない限り、自分のプレイのリズムが合っていれば赤以内には収まるはずです。
また、ターゲットパニックを起こさないためにも、精神面が重要になってきます。
もし、狙いこんでしまっている自分がいたら、迷わず近射に行きましょう。
そして、自分のフォームを確認しつつ、テンポよく打てるようになったら、また50mに臨んでみてください。
30mができるようになり、更に50mの練習に取り掛かれるようになると、初心者は卒業したように思えますが、それで近射に戻りたくなくなるようでしたらまだまだですよ。
トップアーチャーはフォームの確認をするために近射を怠ることはありません。
近射と距離を往復しながら経験を重ねてください。
50mは張り切っても狙っても当たりません。
じっくりと練習を重ねることで、力は必ずついてきます。
30mで当たっていて50mで当たらないのは、よほどサイトがずれているか、自分の気持ちと射形のバランスが取れていないからです。
そうなると、弓のチューニングのせいではないので、無闇にチューニングを変えてはいけませんよ。
いつものフォームで打つタイミングと、280点以上を取ることができたら上出来です。
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