ボルダリングは自分の体一つで登っていくスポーツです。
ただ実際に登っていく前に、自分の動きをあらかじめイメージすることは、他のスポーツ以上に重要になってきます。
今回は「オブザベーションのやり方|ボルダリングの基本」です。
1. 下見をして戦略を練る
「ボルダリングで、ドンドン上達していきたい」そう思った時に、必要なことはなんでしょうか?
高難度の課題をたくさん登る、週5回以上ジムや外岩に通う、筋トレを行うなどがありますが、こういった“フィジカル”な部分以外にも、頭を使った上達法というのがあります。
その最たるものが「オブザベーション」です。
「オブザベーションのやり方」を知って、登る上での考え方を学んでいきましょう。
オブザベーションとは、通称「オブザベ」と呼ばれ、実際に登り始める前に課題のルートを“下見”し、「登り方=ムーブ」を頭の中でイメージすること、つまり戦略を練ることです。
初めてジムに行き、スタッフから登り方の説明を受けている時にも、オブザベーションを必ずやってから登りましょう、と言われたことを覚えているでしょうか?(そんなこと言われなかった、という人は良くないスタッフに当たったのでしょう)
なぜオブザベーションが大事なのか? よく初心者の人で見かけるのは、登っている最中に使っていいホールドがわからなくなり、迷子になっている姿です。
中上級者ですら、一生懸命になり過ぎたり、想定していたムーブが出来なくて、戦略を途中変更した時には、ホールドが分からなくなってしまうので、初心者の人では言うに及ばずですね。
2. ゴールへのルートを“逆算”してみる
そして、オブザベーションで最も重要となるのは、ゴールまでの手順をイメージすることです。
スタートで手を出したら、次は足を上げるのか? それとも連続で手を出すのか? 3手目はラップか、ガストンか? ゴールを取りにいく時はヒールフックか、ランジか? 一つひとつの手順をイメージして、ゴールへの道筋を考えていきます。
大事なことは、“目的はゴールすること”であり、常にそこへ向かってイメージをしていくこと、つまりゴールから“逆算”してのイメージ作りです。
ムーブが難解な課題では、手順をイメージしづらい時もありますが、ゴールホールドやその1手前を見ることで、「このゴールをするためには・・・」という考え方から、ムーブのイメージが湧き上がってくることがあるのです。
コンペなどでは、トライ回数の少なさを競うこともありますから、オブザベーションが正しく出来ているか、どうかが、勝敗を分けるポイントにもなってきます。
何より、登る回数が少なければ少ないほど、それは“強いクライマーの証”となります。
初心者の頃から、ゴールまでをイメージして、的確なオブザベーションを身に付けていきましょう。
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