ボルダリングのホールドは、様々な種類があります。
それぞれのホールドの特徴を知って、正しい“保持”の仕方を学んで上達していきましょう。
今回は「オープンハンドのやり方とコツ | ボルダリングのハンドボールド」です。
1.オープンハンドとは何か?
「カチ持ちのやり方とコツ」で紹介した“カチ持ち”という保持の方法は、指先の先端に“点”で力を集中させることが出来る強力な保持テクニックでした。
ところが、このカチ持ちは万能のテクニックというわけではありません。
ボルダリングでホールドを保持するために必要な力とは、“保持力”です(握力とは言いません)。
定期的に登っていれば(週1回で現状維持、週2回以上でレベルアップする、と言われています)、保持力もある程度までは自然と鍛えられていきます。
しかし、このカチ持ちは、ある意味「無理やり指を固めて保持する」技術のため、実はコレばかりを繰り返していると、保持力の向上は望めなくなってしまうのです。
そこで必要になってくるのが、オープンハンドとなるわけです。
オープンハンドとは何か? 指を曲げて固めていくカチ持ちとは反対に、第1関節で指を伸ばした状態で保持することです。
あれ? それって? と思った人も多いでしょう。
その通りで、オープンハンドは、おそらく多くの人が意識せずに行っている持ち方だと思います。
オープンハンドは、誰もが無意識に行っている保持であり、保持力強化には欠かせないものなのです。
2. 保持力を高めるためにはオープンハンド
では、なぜオープンハンドをすることが保持力の強化へと繋がるのか?
カチ持ちは、指の先端に力を集中させる持ち方であることはお伝えしましたが、オープンハンドは指全体、さらに腱が繋がっている前腕、肩、肩甲骨と、全体を駆使していく保持となります。
全体を使うことで、登るために必要な力が余すことなく鍛えられることになるので、必然、保持力もアップしていくこととなります。
カチ持ちは慣れやコツが重要な持ち方ですが、保持力そのものを鍛えることは出来ませんが、オープンハンドで身体の各所を鍛えて保持力を上げることで、カチ持ち自体はパワーアップさせることは可能となります。
そういったトレーニングとしては、「比較的持ちやすいカチ=ガバカチ」の課題を、カチでなくオープンで登っていくというものもあります。
自分の限界グレードが2級の場合、3、4級くらいのカチ課題をオープンで登るのは、筆者も試していたことがあり、非常に効果的なトレーニングです。
こういった持ち方のバリエーション、保持力強化の流れを理解していると、より早い上達が見込まれますので、一度完登した課題でも、様々な保持を試すことで、また違った発見があるかもしれませんね。
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