ボルダリングのホールドは、様々な種類があります。
それぞれのホールドの特徴を知って、正しい“保持”の仕方を学んで上達していきましょう。
今回は「スメアリングのやり方とコツ ボルダリングのフットボールド」です。
1.ホールドが無ければ、“靴底”で作りだす
「足が無い!」と登っている最中に叫んだこと、ありませんか?
ハンドホールドだけでなく、フットホールドも「ここらへんに、もう一つあれば登れるのになあ・・・」と、ボヤきたくなる課題は、数えればキリがありません。
では、どうすればいいのか? 答えは「ホールドが無ければ、靴底で作りだせ!」です。
ボルダリングのシューズの靴底(ソール)は、普通のシューズよりも滑りにくいように作られています。
その滑りにくさを利用し、ホールドのついていない壁を踏んで足場を作りだす、これが“スメアリング”と呼ばれるテクニックです。
ジム内の会話では、「スメア」と略されることが多いこの技術は、意外に初心者でも無意識で使っていることもあります。
例えば、身長が大きい、もしくは小さい人にとって、設定されている足場では、「狭すぎる」「遠すぎる」となりがちで、そんな時は「あえて片足だけでいく」ムーブをすることになり、ホールドから外した方の足を、壁に押し付けてバランスを取ることは、よくあるパターンと言えます。
この何気なく行われているムーブも一種のスメアリングと言え、この技術ありきで作られている課題も多く存在しているのです。
2.壁は“点”でなく“面”でとらえる
では、「壁を踏む=スメアリング」のコツは、何でしょうか?
通常の課題を登る時、フットホールドはなるべく“点”で踏んでいくことが良いとされています。
足場のホールドのかかる部分に対して、つま先(指の付け根)で踏めば、しっかり体重が乗って重心が安定し、手の保持も楽になっていく、という理屈です。
しかし、壁を踏んでいくスメアリングでは、“かかる部分”が存在しません。
そこでスメアリングで壁を踏むときは、“点”ではなく“面”で踏んでいくことが最大のコツとなります。
ホールドを踏むときは足先の1点に集中させる力を、スメアリングの時は足裏(足の上半分)全体をしっかりと壁に押し付けていくことで、バランスをとって登ることが出来ます。
極端な課題では、ゴールに対し足場が下にあって遠すぎる時は、両足ともスメアリングをして、壁を蹴ってゴールへと飛びつく、なんていうムーブが求めらえることもあるのです。
より幅広いムーブを手にするためには、スメアリングの上達が欠かせませんから、簡単に登れる課題で、わざと足をきってスメアリングの練習をして、徐々に慣れていくのもいいかもしれません。
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