ボルダリングは自分の体一つで登っていくスポーツです。
道具を使わずに登るためには、自分の体を把握し、コントロールする必要があります。
そのためには、登る前の準備が重要となってくるのです。
今回は「ボルダリングが上達するストレッチのやり方」です。
1. アップとダウンの重要性
「いちいちストレッチするのって面倒だな」こう思っている人は、あらゆるスポーツにおいて少なからず存在します。
準備を早く終えて、すぐに登り始めたいという気持ちは理解できますが、知っておくべきなのは、“ストレッチをやると得をすることが多い”という事実です。
この記事では「ストレッチのやり方」を解説していきます。
ストレッチを行うべきタイミングは2回、運動前に行う“ウォーミングアップ”と、運動後に行う“クールダウン”があります。
まず“ウォーミングアップ”のストレッチは、怪我の防止のために、筋肉を温め、関節の可動域を広げていきます。
ウォーミングアップは、体を起こすために大きな筋肉から順番に行うようにします。
上半身なら、背筋に始まり、肩甲骨、肩、首、そして腕、手首から末端である指のストレッチへと移っていきましょう。
下半身であれば、股関節、太ももなどから、ふくらはぎ、足首、足指という流れになります(ただし、普段から運動習慣が無い、という人は逆に末端から始める方が効果的かもしれません)。
ストレッチが終わったら、自分の限界グレードが1、2級であれば、5級あたりの簡単な課題を数本登ってから、本気トライへと入っていきましょう。
対して、運動後の“クールダウン”は、翌日の疲労軽減のために行います。
特に週4、5日以上登るような人は、身体に“疲労の借金”が重なっていくと、パフォーマンス低下や怪我の要因にもなります。
ウォーミングアップとは逆に、数本簡単な課題を最後に登ってから、ストレッチをしていきます。
運動後30分~1時間以内は、クールダウンの効果もより高まりますので、登り終わったらすぐに行うように、癖づけていきましょう。
2. 可動域を広げて、リーチを伸ばす
ではストレッチは、怪我や疲労防止のためだけのものでしょうか?
そうではなく、ストレッチをして関節の可動域を広げることは、クライミングにおいて直接的なパフォーマンスアップに繋がるのです。
例えば、“足上げ”や“手に足”といった、足を大きく持ち上げるムーブの場合、股関節が硬いままでは、思うようにホールドに足が上がりません。
さらに、全てのクライマーにとって重要となるリーチの長さも、ストレッチによって伸ばすことが出来ます。
肩周り、主に肩甲骨のストレッチを充分に行っている人は、ギリギリで届くかどうかのムーブのところで、肩関節がしっかり伸びきるので、ほんの数センチの差でホールドを保持することが可能となるのです。
たった5分ストレッチをしただけで、何日も落とせない課題を落とせる、と聞いたらストレッチも楽しくなりますよね?
特にボルダリングは、登る前の準備がとても重要となるスポーツですから、ストレッチをしっかり行って、怪我なく楽しく上達していきましょう。
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