チップはダーツの先端部分の事で、ハードダーツと違って柔らかめな素材で出来ています。
ソフトダーツと呼ばれる理由でもあります。
チップは飛びに影響を与えると言うよりは刺さり具合いと、折れにくい、曲がりにくいといった強度の面で選んでいく必要があります。
1.チップの種類
ソフトダーツが出始めた頃は1種類でカラーバリエーションがあるくらいでしたが、技術の進歩もあって、バレルの先端の作りやネジ穴のサイズの違いで使用出来るチップが異なります。
1.2BAサイズのチップ
今ソフトダーツのバレルで普及している物のほとんどがこの2BAチップになります。
販売している種類も豊富で、カラーの種類が沢山あったり、長さも一般的な物からショートタイプやロングタイプ、強度に特化した物や、ネジが緩みにくい構造になっているものまで自分の好みにチョイスしやすくなっています。
ソフトダーツでは今後も2BAが主流となっていくと思いますので、2BAチップは今後も進化を続けていく事が予想されます。
2.4BAサイズのチップ
2BAバレルの先端が凹型で作られているのに対して、4BAバレルは凸型の先端になっていて、4BAチップはその形状に合わせてネジ部分が凹型に作られています。
4BAバレルはハードダーツもプレーする方が、ソフトダーツでも感覚を極力変えずにプレーしたいという思いを叶える為に作られたダーツです。
バレルの先端を凹型ではなく凸型にする事で重心を前にずらし、ハードダーツのバランスに近付けています。
4BAの普及は2BAよりは少ない為、チップの種類もカラーバリエーション程度しかありません。
今後トッププロで4BA推しの選手が多数現れたら4BAのバレルが増える事と並行してチップも色々な種類が増えていく可能性はあります。
3.No.5サイズのチップ
長い間2BAバレルのみで、4BAバレルが登場してソフトダーツに変化をもたらした後、一部のバレルメーカーが新しく出した規格のバレルがこのNo.5サイズです。
形状は2BAとほぼ同じでバレルの先端が凹型ですが、先端が2BAバレルより更に細く作られています。
細くすると同時に先端に重さを詰める事で4BAのような前重心寄りのバランスを生んでいます。
2BA、4BAのネジのサイズより小さくする事で、先端を細くしてグルーピングの際に弾かれる事を減らし、感覚的には2BAの形状で4BAのバランスで投げる事が出来るバレルです。
このタイプのバレルは一部のバレルメーカーからしか販売されていない事もあり、4BAバレル以上に普及率が低い為、チップもカラーバリエーションのみなのはもちろん、カラーバリエーションですら種類がそこまで多くないというのが現状です。
更に、チップが細く作られている事からかなり他のサイズのチップより折れやすいです。
4BAと同様に、今後更に普及していく可能性を十分に秘めてはいますが、現状は2BA、4BAバレルより普及していません。
チップは自分が使用しているバレルが2BAなのか、4BAなのか、No.5なのかを理解してから購入しましょう。
2.チップの選び方
2BAは現状沢山の種類が販売されているので、選び方も多くの選択肢がありますが、4BA、No.5のチップは自分の好みに合ったカラーの物をチョイスするという選び方のみになってしまいます。
2BAのチップは選び方でダーツの軌道が多少変化する物もありますので、カラーだけでなく、セッティングの1つとして選ぶ必要があります。
1.長さで選ぶ
ショートタイプのチップと、一部のメーカーからロングタイプのチップが販売されています。
長さでの変化はシャフトの時と基本的には同じです。
ですが、チップで起きる変化はシャフト程大きくありません。
チップの長いか短いかで若干ではありますが、重心バランスも変化しますが、これもシャフト程の変化はありません。
チップの長さで1番変化を感じる部分があるとすれば、グリップした際の指がかりです。
3フィンガー、4フィンガーでグリップする方は人差し指、親指以外の指をチップにかけるのか、それともバレルの先端に添えるのか。
本当はチップに指をかけたいのに、今のチップだと短くてチップにかけられないという方は長くしてみるとグリップの安定感が良くなるかもしれません。
逆に、指をかけたくないのにチップが長くて指に当たってしまうという方は、短くする事でダーツのブレを減らす事が出来るかもしれません。
2.付加価値で選ぶ
最近は本当にチップが進化してきていて、ただボードに刺さる為だけのパーツでは無くなってきています。
1日長い時間投げ込んでいたらとにかく折れるという悩みがある方には、強度を増して作られているチップがオススメです。
強度が増しているチップは本当に折れにくいです。
ですが、チップが折れやすいという方は、チップを変える事で改善されれば良いですが、もしかしたら投げ方そのものを改善する必要があるかもしれないという事も頭に入れておいて下さい。
飛びが良くなくて、ボードに刺さる時に先端が綺麗にボードに向いていない状態で当たるから刺さらずに折れてしまっている可能性もあります。
ここで1つ補足しておきたいのが、折れにくいと、曲がりにくいの違いです。
チップが折れてはいないけど、何度か投げていると少しいびつな形になっている状態を見た事はありませんか?
この状態が何とも言えないところで、折れてないから使う人が多いと思います。
ですが、少なからずこのゆがんでいるチップは刺さりに影響します。
折れにくく作られているチップは折れない分、ゆがんだ状態でもしぶとく折れません。
逆に強度が通常のチップは折れてくれます。
変えざるを得ない状況にしてくれていると考える事もできます。
もちろん曲がりにくく折れにくく作られているチップも存在しますが、まず自分自身の基準の1つとして、ゆがみ始めたら折れてなくても変えるのかどうかを決めましょう。
他にも刺さりやすく改良されているチップもあります。
これも、自分の飛びと相談しなければいけないところはありますが、もし刺さらない事がストレスになるなら試してみましょう。
チップで意外とストレスになるのが、ボードから抜いて次に投げようと思った時に少し緩んでいる事です。
これを投げ終わって次に投げる度に締め直すのが何とも言えないストレスだったりします。
その悩みに応えてくれるかのように、ネジが緩みにくく作られているチップも存在します。
チップに穴があり、その穴にチップなり専用の道具をはめて、指で締めるより強く締める事が出来ます。
このタイプは本当に緩みませんが、いざ交換という時も…外すのも締めた時と同様にチップなり専用の道具を使わないといけません。
多様化している分、長所短所も必ず存在します。
なので、自分の中で良いと思ったチップに出会えたなら、多少のデメリットは我慢するようにしましょう。
そして、今後更に種類が増えていく可能性も大いに考えられます。
その時でも、今説明した内容を上手く使ってベストなチップを選んで頂けたらと思います。
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