馬にも色々な性格の子が居ますが、一般的に馬は草食動物の故か臆病で神経質な性格が多いです。
特に馬房内は馬にとっては自分のテリトリーなので、そこに近寄る人間に警戒する馬も居ます。
今回は、乗馬クラブの馬房内、その周辺での安全な馬への近づき方について説明したいと思います。
1.まずは馬の性質を知りましょう
馬は草食動物でおとなしいと思われている方が多いとは思いますが、実は意外と神経質で臆病な馬も少なくありません。
野生では草食動物というのは、捕食される側です。
そのため、肉食動物に捕食されないように周囲の状態に対しては神経を張り巡らせています。
予想外の出来事にも臆病な分びっくりしやすいか、威嚇してきます。
それでも、馬はきちんと人間になつき、コミュニケーションの取れる動物です。
多くの乗馬用の馬は調教され人間にはなれているはずですが、時には、初対面の人には警戒する馬もいます。
人間で言えば、少し人見知りをする子供のような感じでしょうか。
人間でもいきなり知らない子供に無言で近寄って、頭をなでたりはしないですよね?
乗馬用の馬にも、それと同じことが言えます。
次の項では、安全に上手に馬への近づき方を説明したいと思います。
2.馬房周辺で馬に安全に近寄る為のポイント
馬に近寄る前に、まず名前を覚えましょう。
普通の音量の声で馬の名前を呼びながら近寄りましょう。
たいていの馬は、名前を呼ばれれば反応します。
馬をなでる時は、急な動作で動いたり、大きな声を出したり、手を目の前にいきなり出したりしないようにしましょう、馬が驚きます。
馬の鼻先に指を突きつけたりしないようにしましょう。
噛む癖のある馬は意外に多く、指などは噛まれたら食いちぎられるか、骨が砕けます。
おやつ等をあげる時も、噛まれるのを防止する為に、指先等でつまんで与えるのではなく、手のひらに載せて与えましょう。
人間に対して人見知り度が低い馬や、「この人は大丈夫」と安心した馬であれば、頭を下げて擦り寄ってきますので、大丈夫です。
次に馬の肩の辺りに手を置きなでてみましょう。
それで、逃げたり、威嚇するように頭を上げたりしなければ大丈夫だと思いますので、声をやさしくかけながら馬房内に入りましょう。
馬房内で馬に触るときは、安全だとわかっている馬でも、こちら側から見えない屋外の音などに驚いて馬が動く事もありますので、気は抜かないようにしましょう。
3.癖のある馬への近づき方
馬場ではおとなしいのに、馬房内では人間を威嚇する馬や、特定の人しか近寄れない馬も居ます。
筆者の馬は、かろうじて筆者にはなついていましたが、人間嫌いで特に馬房内では非常に危険で、そこから出す時は周囲の人払いもしてからでないと出せませんでした。
知らない人が近寄ると、白目をむいて頭を上げ歯軋りをして人間を威嚇し、馬房内の壁を蹴ったり立ち上がったりと凄かったです。
そのような馬も決して少なくありません、乗馬用の馬であっても競技馬等は初心者用の馬よりは気性が激しい馬が多い傾向にあります。
そういう場合は馬房の所に「馬房内注意」「噛みます」「蹴ります」等の張り紙がしてあります。
そのような馬には、むりに友達になろうとせず、近寄るのは止めましょう。
声をかけて近寄っても、耳を後ろに倒してたり、頭を上げて後ずさりしたり、前肢をがつんがつんやって地面を掻いたり、馬房の壁を蹴ったりする場合は気をつけましょう。
馬を馬房から出したりする時に怖いと感じたら無理はしないで下さい。
乗馬クラブの厩務員さんや慣れている人を呼んで、手伝ってもらいましょう。
怖いという気持ちを抱いたまま、馬に接すると馬も敏感にそれを感じ取り、より警戒します。
馬が、本気を出したら、人間の力などでは抑え込めません。
決して、力で何とかしようとか無理はしないで下さい。
そして、例え人馴れしている乗馬用の馬であっても、間違った近づき方をすれば警戒される事も覚えて置いてください。
コメント