当然、馬と人間の合いあだに共通の言語などありません。
乗馬用の馬は調教によって、人間の声のトーンや単語の響きを覚えており、それで人間の要求や気持ちを理解します。
では、人間はどうやって馬の様子や要求、そして具合が悪い等を理解すればよいのでしょうか?
いくつかのしぐさで、馬の状態や気分がわかります。
今回は馬のしぐさについて説明します。
1.耳の動きとしぐさでわかる馬の気持ち
ご存知の通り、馬の顔は縦に長く大きいです。
表情は見慣れないとなかなか読み難いかもしれません。
実は、馬の耳としぐさを見て簡単に気持ちを読み取ることもできます。
馬の機嫌が悪く、他の馬や人間を威嚇する時は両方の耳を後ろに倒し、首を下げ顔も前に出してフーフー鼻を鳴らし、歯軋りをする事もあります。
このような時は、馬に近づいたり、不用意に馬の前に手を出したり立つのは避けましょう、噛まれたり、前蹴りが飛んでくるかもしれません。
何かに興味を示して集中をしている時、馬の耳と目はその興味の対象に向けられ、首も高く上げ、鼻息も荒くなります。
緊張したり、不安な時は、耳は左右あっちこっちに向き、目もきょろきょろします、時には皮膚をぴくぴくと痙攣させ落ち着きも無くなります。。
馬が恐怖を感じている時も、耳を後ろに下げ、お尻も首も身体全体を低くし、尾も後肢の間に収め、後ずさりするようなしぐさをします。
馬が落ち着いて、安心している時は、耳は前を向き、あまり動きませんが、名前を読んだりすれば声のしたほうに耳も顔も向けます。
ただし、機嫌が悪かったり、疲れていると、人間に横から名前を呼ばれても、顔は向けす耳を声のほうに向け、目でチラッと見るだけかもしれません。
乗馬中に馬上から馬の耳を観察してみてみるのも面白いかもしれません。
2.身体のしぐさでわかる馬の気持ち
馬が馬房や洗い場で、前肢をがつんがつんと鳴らして地面を蹴っているのを見た事はありませんか?
あれは、前掻きといい、なにか欲求があってそれを聞いてもらいたく駄々をこねている状態です。
例えば、お水が欲しい、にんじんが欲しい、退屈したからココから出せ等言っているのではないでしょうか?
かまって欲しい時にも前掻きをします。
しかし、具合が悪い時にも前掻きをします。
お腹が痛かったりすると、痛い部分を見ながら、がつんがつんと地面を激しく蹴るしぐさをします。
この場合は、乗馬クラブのインストラクターや厩務員の方にすぐに知らせ、確認して頂きましょう。
もし、腹痛だった場合、一刻も早く治療を開始しないと危ないです。
人間に顔をする寄せてくる、顔を強く押し付けてくる等のしぐさは、甘えていて、あなたをお友達とみなしている証拠です。
時々、鼻先で人間を突っつくというのか突き飛ばすようなしぐさをする事もありますが、そのしぐさも人間を友達とみなし遊んでいるのです。
他にもいろいろなしぐさや行動があります、乗馬クラブに行かれる時は、じっくりと馬を観察してみてください。
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