乗馬での部班運動とは、乗馬の練習方法のひとつです。
グループレッスンのようなもので、5~10人ぐらいがインストラクターの号令に従って一緒に運動をします。
馬術部などは、初心者はまずは部班運動から始め、上達してから括弧で練習をします。
1.部班運動はどんなグループで行うのですか?
部班運動は、5~10名ぐらいで行うグループレッスンだと思ってください。
ひとつのグループに、インストラクター1名が一般的です。
レッスン受講者が、一列に並び、インストラクターの指示に従って動くのが部班運動です。
先頭には、そのグループの中で一番目か二番目に上手い人が付き、一番後ろも、ある程度上手い人がついた方が良いです。
初心者は、後ろから2番、3番目ぐらいに付きます。
そうすれば、何か異変があったり、馬が暴走したりしても後ろの上級者がすぐに気づき対処できるからです。
先頭の人が、きちんと後ろを考えて良いペースで動いてくれれば、良い部班運動が出来ます。
インストラクターにとっては、同時に複数の生徒を見れるメリットがありますが、インストラクターには指導力、観察力、そして、注意力も求められます。
2.部班運動はどんな運動をするのでしょうか?
部班運動は、インストラクターの号令に従って、みんなが同じ動きをします。
まずは、始めは10分ぐらい常歩で馬場内を歩きます。
並ぶ順番は、インストラクターが「○○さん、何番に入ってください。」とか「○○さん先頭へ。」とか指示してくれます。
常歩で歩いている間に、馬上で馬総点検をします。
たいてい、腹帯が緩くなっているので、締めなおし、鐙の長さ、手綱にねじれが無いか等も点検しましょう。
初心者が多い場合は、常歩の時間を長めにして、常歩で輪乗りや巻き乗りの練習をしたりします。
常歩の次は、速歩です。
インストラクターから号令がかかったら、軽速歩をします。
速歩の間にもインストラクターの号令に合わせて、巻き乗りをしたり、輪のりをしたり、手前を変えたりします。
ある程度、速歩を行ったら、駈歩をします。
初心者が多い場合は、ここでグループを分ける場合もあります。
ある程度、駈歩をしたら常歩に戻り、手綱を伸ばして馬も休めます。
この休めの間に、馬上体操をする事もあります。
部班運動に参加している人のレベルにもよりますが、キャバレッティ(小さな障害物)や横木(おうぼく)をまたいだりする練習をする事もあります。
部班運動は、少し上達した初心者から中級手前のレベルの人には良い練習方法だと思います。
3.部班の号令
部班運動の号令は、直感的にわかるものが殆どですが、いくつかは説明が必要だと思います。
号令は、独特のイントネーションをつけて発音する事が多いように思います。
「常歩、すすぅめー」とか「括弧に巻きのーり」、「先頭より、駈歩すすぅめー」等のような感じですが、文章ではわかりづらいですね。
「先頭より○○」との号令がかかったら、先頭がその動作に移った地点で順次に同じ動きをします。
「括弧に巻き乗り」と言われたら、先頭に従うのではなく、いっせいにその場で同時に巻きのりをします。
「全体、駈歩」等言われたら全員で一斉に駈歩を始めます。
「順次に○○」と言われたら、自分の前の人がその動作に入ってから自分もその動作を始めます。
「巻き乗り」は、直径6mから10mの輪のりです。
「輪乗り」は、直径20mの輪のりです。
「半巻き乗り」はその名の通り半分の巻き乗りなので、Uターンして手前を変えることになります。
慣れるまでは、あせってしまうかもしれませんが、前の人に従って動いていれば大丈夫です。
号令も自然に覚えれるでしょう。
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