馬具は、馬につけるものから人間が使うものまで沢山の種類があります。
乗る為に使うものから、怪我防止用、特殊な調教用、そして馬の悪い癖を直す為の物等色々あります。
今回は、よく使われる馬具について説明したいと思います。
1.鞍
鞍は、馬の背に載せ、人間が座る為の馬具なのはご存知だと思いますが、ウェスタン乗馬とブリティッシュ乗馬では、だいぶ形が変わります。
ウェスタン乗馬の鞍は、乗り手の安定性が重視されており、どっしりとしていますがブリティッシュ乗馬用の鞍は見た目と、馬に対する負担の軽減を重視しています。
ブリティッシュ乗馬用の鞍は、3種類有り、一般的な鞍は「総合鞍」(そうごうあん)と呼ばれており、普通の練習に使う鞍です。
馬場馬術競技用には「馬場鞍」、障碍飛越競技には「障碍鞍」を使用します。
馬場鞍は、中の詰め物も薄く、乗り手に馬の動きが伝わりやすく、そして乗り手の扶助が馬に伝わりやすいようにすっきりとしています。
障碍鞍は、障碍を飛越する時に乗り手が前傾姿勢をとる為、その膝を支えるように、あおり革といわれる部分が、少し前の方に出ています。
初めて購入するのであれば、総合鞍でよいでしょう。
鞍にもサイズがあるので、自分の体型に合ったものを選びましょう。
2.頭絡
頭絡は、馬の頭部に装着する馬具です。
馬をコントロールする為に欠かせない手綱とハミがついています。
一般的に使う頭絡は水勒(すいろく)と言い、手綱は左右1本ずつの計2本ですが、馬場馬術や、力の強い馬に使う頭絡は、
大勒(たいろく)と言って、左右2本ずつの計4本の手綱を使います。
大勒は、ハミも2本使う分、馬の口にも強く作用します。
微妙な加減が難しいので、使用は中級者以上に適しています。
3.人間が使う馬具
人間が気常時に持つ馬具は、短鞭(たんべん)、長鞭(ちょうべん)、拍車でしょうか。
競技に使える短鞭は、長さ75cm以内の鞭で、主に障碍飛越競技や競馬で使用する短い鞭です。
先端には、フラップと言われる、三角形や長方形のひれの様な革がついています。
鞭を入れるとフラップによって、馬に活を入れるための大きな音はしますが、音の割りに痛みは軽減されます。
馬の肩にも腰にも使います。
競技に仕える長鞭は、長さ120cm以内の鞭で、馬場馬術競技や馬の調教に使用します。
正式名称は、「調教鞭」と言います。
短鞭より細く、先端は3~4センチのナイロンの紐がついています。
馬の腰に当てて使うもので、肩には使いません。
例えば、左側に腰が出てしまうような癖の馬がいたら、左側に長鞭を持ち、馬体の左側にちょんちょんと鞭を当てて「腰を出さないように」と合図を送るのに使ったりします。
あとは、乗る時に使う鞭ではないのですが、調馬索運動や馬を追うときに使う、長い追い鞭という鞭もあります。
鞭は使い方を間違えると、馬の反抗原因にもなります。
初心者の方は、インストラクターの指示に従って使用しましょう。
拍車ですが、U字型の金属製の馬具で、ブーツのかかと部分に装着し、脚の扶助を助けるものです。
U字のカーブの部分に数センチの突起や歯車がついており、蹴る事によって馬に合図をします。
ウェスタン乗馬用の拍車は大振りで派手な装飾があり、歯車も大きなものが多いです。
拍車は、脚が安定しない初心者の場合は、脚がぶらぶらして必要以上に馬を刺激させ暴走させたりする原因にもなるので、インストラクターの許可がおりてから使用するようにしましょう。
コメント