初めて乗馬を始めたときに、調馬索または円形馬場で練習をしたことでしょう。
インストラクターの力が大きく働くので安全に乗馬を始めることができます。
しかし、狭い円形馬場はバランス感覚を養うためにも使われることがあります。
1.円形馬場の特徴
円形馬場の特徴は、その名の通り丸く作られていることです。
幼馬の調教に円形馬場が欠かせないことから分るように、中心に立つ人と円に沿って走る馬の距離が一定に保たれることから、人が制御しやすい状況に馬を置くことができます。
また円形馬場は通常の馬場よりも狭く作られているのも特徴です。
幼馬調教に使われる円形馬場は直径が15メートルですが、乗馬クラブにある円形馬場の広さは様々です。
それでも角馬場よりも狭く、直線運動をするスペースはありません。
2.バランスを保つ練習
直線で常歩や速歩が上手にできていた人が、円形馬場ではなかなか上手にできないという事があります。
これは、カーブの連続に体が対応していないことにあります。
直線のときは、まっすぐ前を見てまっすぐの姿勢を保つのが簡単にできたのに、カーブする馬の上ではどうしていいのか分からなくなってしまうのです。
しかし、これぐらいのカーブであれば馬の動きに合わせて内方脚の鐙に若干多く体重をのせればいいでしょう。
カーブだからと言って体を固くせず、膝をしっかりおろして跨れば座りが深くなり安定します。
またカーブに気を取られて、ついつい馬の足元を見てしまう人がいます。
下を向くとそれに伴って姿勢がくずれ、騎座も入らなくなってしまうので、足元ではなく進行方向に視線をやるようにしましょう。
体を起こし、馬の3馬身ほど前をみるとちょうど良いかもしれません。
さらに、円形馬場は駈歩の練習にとても便利です。
角馬場で駈歩を出す練習をする時には、隅角を使うことが多いかと思います。
これはつまり、馬の体が隅角にそって湾曲している時に駈歩を出すのが、馬にとっても人にとっても簡単だからです。
隅角で外方脚を少し後ろに引いて脚を入れればスムーズに駈歩が出ます。
円形馬場では、すべてのところが隅角のようにカーブしているため、どこででも正しい手前で駈歩を始められます。
また自然と内方脚に強めに体重がのった状態でバランスが保たれるので、外方脚が自由になり楽に駈歩の促進の扶助を入れ続けることができます。
この時にも胸を開いて体を起こし、速歩のときよりももっと前方を見るようにすると、バランスを崩すことなく駈歩を続けられるでしょう。
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