乗馬のインストラクターに、つま先が外を向いていることを注意されてしまう人は多くいます。
でも無理やり前に向けても足がつりそうになるし、拳の位置を直しているうちにつま先はまた真横を向いてしまうし、なかなか難しいものです。
1.つま先が外を向いてしまう理由
考えられるのは、膝がきちんと伸びないまま馬に跨っていることです。
その状態で馬の腹を挟みこもうとすると、ふくらはぎの後ろ側が馬の腹にあたります。
このようながに股になると、膝の向きに合わせてつま先も外を向くことになります。
また、もう一つの可能性は乗馬の際、鐙の外側に重心がかかっていることです。
外側、つまり小指側に重心がかかると、振動は真下にではなくて小指側の斜め下に伝わります。
するとそのブレを修正しようとして、さらに小指側に力がはいり結果としてつま先が外を向いてしまうのです。
2.つま先が外を向いてしまう時の改善方法
まずは乗馬の前に股関節をしっかりと柔らかくするストレッチをします。
日常の生活ではあまり動かさない部位なので、入念にほぐし、馬に跨る時にも少しオーバーに思えるぐらいに股関節を開いてみましょう。
また、鐙の上に立つ練習も有効です。
鐙の上に立つことによって、鐙を踏む正しい場所を覚えるのが狙いです。
調馬索での常歩から始めます。
体をやや前傾にして、しっかりと足の親指側に体重をのせます。
最初のころはなかなかバランスが取れなくて、5秒立っているのもやっとかもしれませんが、正しい位置に体重を掛けるポイントをおさえてしまえば、無理なく立っていられるようになります。
またこの時、膝の内側で鞍を挟んで安定させたくなるかもしれませんが、そうすると重心が前に傾き過ぎてしまうのでよくありません。
鐙の上だけに体重がのるように気をつけます。
常歩で鐙の上に立つことになれたら、今度は速歩でもできるように練習しましょう。
それも上手にできるようになったら、普通に馬に跨って、自分のつま先をチェックしてみます。
足を痛くしながらつま先を前に向けようとしていた苦労が嘘のように、自然に改善できているかもしれません。
「つま先を前に向ける」という表現をしますが実際には斜め前、馬の腹に対して30度ぐらい外に向いていても問題ありません。
それ以上外に向いていると、拍車を使うようになったときに、自分の意思とは関係なく拍車が馬にあたってしまうことがあり危険です。
また、つま先が外を向かないようになった時には、ふくらはぎの内側で脚を使えるようになっているので、脚での駈歩の扶助や後退の扶助がスムーズに出せるようになります。
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