拳下段ささえ受けは自分から前蹴りが当たる前に抱え込んだ膝を間合いを潰して抑え込む防御方法です。
今回は拳下段ささえ受けの基本練習、実戦での意味を理解した上達方法を述べていきます。
1. 拳下段ささえ受けの基本練習
拳下段ささえ受けはテコンドーにおいて、自分から相手の前蹴りを潰しに行く受け技です。
相手が前蹴りをするために膝を抱え込んだ瞬間に自分から間合いを潰して、膝を抑え込んで前蹴りの初動を止めてしまいます。
ここでは拳下段ささえ受けの基本練習について解説します。
1. 受け手よりも支え手を意識
拳下段ささえ受けは下からの前蹴りや金的蹴りを蹴られる前に潰すための防御です。初動を抑えるタイプの受け技といえるでしょう。
拳下段ささえ受けをうまく決める練習、コツは非常に簡単です。
しかし、これができるかできないかでは受けの精度やキレを左右するほど重要な要素です。
それは「受ける腕よりも支える手の力を意識する」ことです。
支え受けを成功させるには受け手の肘に添えた支え手の力を重視し、受け手に3割、支え手に7割の力を配分するのがコツです。
自分から飛び込んで間合いを潰して初動を止めるタイプの受け技なので勢いをカットする必要があります。支える側の手、例えば右手で受ける場合は後ろの左手をつっかえ棒のように力をこめるといいでしょう。
受け手は柔らかく、相手の技が変化しても対応できるように3割ほどの力配分でリラックスさせますが、支える手は柱やつっかえ棒のように張っておかないと蹴り足の勢いにまけますし衝撃で肘を痛めます。
「受け手は柔らかくいつでも反応できるように、支える手は衝撃を食い止めるためにしっかりと肘を張っておく」この意識を普段の練習から繰り返し行うと上達が一気に早まるでしょう。
技が変化することも想定して、がちがちにならずリラックスしつつもいつでも対応できる心構えが受け技には肝要です。
2. 中段内受けの実戦運用
さて、上記では中段内受けの基本練習について説明しましたが、今度は実際の意味を考えた上達のコツについてのポイントについて説明します。
テコンドーは武道でもありますので型の動作はすべてルールのない実戦に通じています。つまりテコンドーの基本動作は実戦に基づいた意味があるのです。そこを理解すると上達が一気に早まります。
1拳下段ささえ受けは一歩目を速く動くこと
上記では拳下段ささえ受けの基本練習について述べましたが、型にも実戦にも通じる最大の秘訣について説明します。
型の中では相手の前蹴りを潰す防御手段であった拳下段ささえ受けですが、実戦ではその動きがそのまま生きます。試合で接近戦にも負けなくなる極意に通じますし、型を通じて競技力が向上していくのです。そう考えると型が楽しく思えませんか。
それは「受ける腕よりも相手に踏み込む一歩目を速く動く」ことです。
相手の攻撃スピードが最高になる前、技が完成する前に初動を止めて潰してしまうのが拳下段ささえ受けの趣旨ですが、これは下から飛んでくる棒を当たる前に止めてしまうことに由来します。
そのためには相手が動いた瞬間を捉える必要があるため一歩目、つまり動き出しが最も重要になります。一歩目を速く、鋭く飛び込むことで技の初動を止めてしまいましょう。
試合でも、相手の横蹴りや廻し蹴りの膝を抑えて接近戦に持ち込むことができます。型は実戦と直結しているといえるのです。
テコンドーの型はただ漫然とやるのではなく、試合で使える動きにもなると考えるようにすることで型が楽しくなり、上達するのです。
以上がテコンドーにおける拳下段ささえ受けの練習方法と上達のコツです。拳下段ささえ受けのコツは間合いを一気に潰して初動を抑えることにあります。一歩目を素早く踏み込みましょう。ご清聴ありがとうございました。
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