ヨガには様々な種類、流派がありますが、現代のヨガの中で世界中に実践者がいると言われ、ゆっくり身体を動かすヨガとは対照的で、運動量が多く高度なアーサナ(ポーズ)に取り組む中級者〜上級者向けのアシュタンガ・ヨガというヨガがあります。
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1.アシュタンガ・ヨガはどんなヨガ?
アシュタンガ・ヨガは南インドのマイソールで、ティルマラ・クリシュナマチャリヤ師(1924〜1989)によって基盤が作られ、弟子のシュリ・K・パタビジョイス師(1915〜2009)によって、アレンジされたヨガです。
アシュタンガ・ヨガは、ヨーロッパやアメリカで人気を得てその後世界中に広まりました。
現在でも、マイソールはアシュタンガ・ヨガの聖地であり、世界中のアシュタンギー(アシュタンガを実践する人)が集まりアシュラム(道場)でアシュタンガ・ヨガの練習に打ち込んでいます。
2.アシュタンガ・ヨガの特徴
太陽礼拝という連続したアーサナ(ポーズ)から始まり、スタンディングポーズ(立位)、シッティングポーズ(座位)、逆転(逆立ち、ハンドスタンド等)のポーズで構成されており、アーサナの順番、呼吸の仕方、視線などの手順が細かく決められています。
呼吸と共に、ビィンヤサといって動きを止めることなくアーサナ(ポーズ)を連続して行うので、かなりの運動量があり、動きの中で瞑想を深めることを重視されています。
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3.アシュタンガ・ヨガ実践のポイント
アシュタンガ・ヨガを行う上での実践のポイントをいくつか見て行きます。
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1.アーサナ(ポーズ)
決められた連続するアーサナ(ポーズ)を、途切れることなく流れるように一定のテンポで行うため、かなりの運動量があり、アーサナ(ポーズ)を一つづ覚えていく必要があります。
練習を繰り返し行うことで、アーサナ(ポーズ)にも慣れていくので、集中力も練習を追うごとに深めていくことができます。
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2.ウジャイ(胸式)呼吸
アシュタンガヨガは、呼吸もアーサナ(ポーズ)に合わせて連動させて行きます。呼吸はウジャイ呼吸と言って胸式の呼吸法です。
ウジャイ呼吸は、胸を膨らます意識で腹部を引き上げながら鼻から息を吸い、引き上げた腹部を保ったまま、ゆっくり鼻から吐き出します。吸う息も、吐く息も空気を喉にくぐらせ喉の奥で音を鳴らすようにして練習していきます。
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3.ドリスティー(目線)
ドリスティーとはアーサナ(ポーズ)を行なう時に固定する目線のことです。各アーサナ(ポーズ)にドリスティー(目線)が決められていて、意識を集中させ、余分な思考を遠ざけることを目的としています。
初めは、アーサナ(ポーズ)を取ることばかりに気を取られてなかなか目線を固定することが難しいかもしれませんが、アーサナ(ポーズ)に慣れてくれば、ドリスティー(目線)にも意識が向き、より集中力を高められます。
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4.バンダ(筋肉を締め付ける方法)
呼吸と連動して下腹部を引き上げ、括約筋を引き締めるバンダという方法をアーサナ(ポーズ)と一緒に行います。
バンダをすることで、身体の安定感が増し、体内のエネルギーの力を凝縮させ引き上げるので、より効率的な身体エネルギーをコントロースルする力がつき、難しいアーサナ(ポーズ)を理解し実践していけます。
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4.アシュタンガ・ヨガの効果
アシュタンガ・ヨガはかなりの運動量があるので脂肪燃焼をしたり、筋力の向上にもつながり、さらには集中力もかなり養われます。
この為、比較的リラックスを求める女性の実践者が多いヨガの中では、アスリートや男性の実践者がアシュタンガ・ヨガには多くいます。
また、高度なアーサナ(ポーズ)が含まれているので、すぐにはできないアーサナ(ポーズ)がいくつも出てきますが、今の自分の身体と状況を観察し、受け入れることも必要となるので、自己修練にもつながります。
ただし、アーサナ(ポーズ)、ウジャイ(胸式)呼吸、ドリスティー(目線)、バンダ(筋肉の締め付け)等、決められていることや、高度な知識と練習が必要なので、適切な指導者の元で指導を受けることが必要となります。
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