登山は山を登る楽しさ以外に、周りの景色を眺めたり、その山の植生を見ることも楽しみの1つであります。この植生というのは、ある環境に生育している植物の集団のこと植生と呼びます。
登山の際、この山の植生についても知ることは、コースの特徴や景観をつかむポイントにもなりますので、是非参考にして頂きたいです。登山での代表的な植生についてご紹介します。
1.登山で代表的な植生を知る
山の樹木や草花の分布は、気候や地質および地域や環境などの自然環境が深く関係しております。登山での代表的な植生を知ることで、そこがどんな場所であるのかや、標高やだいたいの景観をイメージすることができます。
登山での代表的な植生としては、樹林帯、植林地、笹原、森林限界や灌木帯、花畑とわけることができます。
2.樹林帯について
樹木は広葉樹林帯と針葉樹林帯の2種類に分けることができます。また天然林と植林と分けることもあります。樹林帯のコースにおいては展望がなく単調な登山になりがちです。
しかし、広葉樹林の多いコースでは初夏の新緑や秋の紅葉を楽しむことができます。
3.植林帯について
スギやヒノキ、カラマツの植林地などがあります。これらの植林地では管理用の作業道もありますので、間違って入ってしまい迷い込まないように注意が必要です。
4.笹原について
クマザサやチシマザサなどの笹類が一面にある場所ですが、笹が深い場所では道に迷い込んでしまう可能性もありますので同じく注意が必要です。
5.森林限界ついて
高所の厳しい自然環境で、背の高い樹木などは生育できない標高のラインのことです。森林限界以上は高山帯になります。そこで生育できる樹木としては、地面を這うように枝を広げるハイマツがあります。
高山帯の登山では高山植物などの植生を楽しむことができますが、注意点として悪天候の際は風雨の影響をかなり受け危険も伴うので、登山自体にも注意が必要となります。
6.灌木帯について
樹高が人間の背丈より高いような低木が生い茂っている場所となります。ナナカマド、ダケカンバやミヤマハンノキ、つつじ類があります。標高ではほぼ森林限界にあたります。登りでは灌木帯をぬけると、高山帯に達します。
7.花畑について
自生している高山植物が一面に花を咲かせている群落地となります。花が綺麗で近くで見たり写真を撮ろうと、つい登山道以外の踏み込み植生に危害を加えてしまいがちになるので、山の自然を守るためにも各自の注意が必要です。
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