姿勢というのは、スポーツだけでなく普段の生活でも大切にしなくてはいけません。
姿勢の悪さは、子供のころからの生活スタイルも関わってきますが、筋力の低下も大きな要因です。
正しくない姿勢で行うスポーツは、実は怪我の原因にもつながります。
正しい姿勢で怪我なくスキーを楽しんでいただければと思います。
1.かつての教えが離れない『前傾』
前傾のし過ぎは練習したての初心者さんだけでなく、久しぶりにスキーを履いたペーパードライバーさんでも見受けられます。
なぜなら、昔は「より前傾に、より母指球に体重をのせて」と教えられたからです。
もちろん今も、バランスよく足に体重をかけるには母指球にも比重を置くべきだとは考えています。
しかし、かつては「完全に母指球に体重をかける」というのがセオリーでした。
昔のストレートスキーは、スキーのテールを振り、板を外側にずらしながら滑るというのが基本でした。
どちらかというと、弧を描くというより、ドリフトさせるというイメージです。
しかし、カービングスキーの普及とともにスキーの荷重理論も改訂されていきました。
それが「かかと荷重」です。
2.前傾でも後傾でもないということ
かかと荷重については、『意識した滑り方』で詳しく説明することにして、『前傾ではない』という考え方について詳しくお話していくことにします。
かつてのスキーの考え方ですと、スピードコントロールのためには、前に前に体重をかける、という理論のもとで滑っていました。
そうなると体勢もより前傾に、という形になります。
それをカービングスキーで行うと、荷重過多の状態になってしまいます。
どうなるかというと、前につんのめる体勢になり、カーブを回りすぎる格好になってしまうのです。
スキーの制御が効かないと、余計なブレーキをかけざるを得なくなり、スピードも落ちます。
体のバランスも崩れます。
それを解消するには、足裏全体がしっかり地面についていることを意識して滑る練習をいていく必要があります。
そうすると自然と基本姿勢にのっとった体勢になり、体の負担も少なく上達の手助けになってくれます。
前傾でも後傾でもない姿勢、というのが一番近い表現と考えています。
3.『片足しゃがみ』応用編
後傾についての話でも出しました『片足しゃがみ』ですが、目をつぶる練習も取り入れてみるといいでしょう。
目をつぶるとバランスが取りにくいのはご存知かと思います。
当然、足裏全体への意識もより明確になるので、この曲げ伸ばしのバランスがいいトレーニングになりますよ。
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