スキーに限らず、様々なスポーツにおいて、「フォーム」というのは非常に重要視されます。
もちろんある程度正解とされるフォームはあるものです。
しかしその中においても、人それぞれに力の入りやすいポイント、抜けやすいポイントというのがあります。
一流のスポーツプレイヤーやアスリートでも、フォームには微妙に差が出ることは誰もが納得できる理屈といえるでしょう。
スキーにおいては、そのフォームについてある程度の傾向から概ね人は4つのフォームに分類できるとする理論があります。
これが4スタンス理論です。
1.スキーにおける4スタンス理論とは何か
人が日常生活において、身体をどのように使っているか、どこに力が入りやすいか、またどこに力が入りにくいかということを分解してみます。
すると、人は概ね4つのタイプに分かれるというのがこの4スタンス理論というわけです。
4つのタイプはそれぞれ、足と手の重心の位置、そして身体を並行に動かすか斜めに動かすか、という視点で分けられています。
すなわち、足の重心はつま先の内側か外側か、手の重心は人差し指か薬指か。
身体はクロスタイプかパラレルタイプか、これを組み合わせて4つのタイプに分類しようとする理論です。
2.4スタンス理論はスキーの上達に役に立つか
結論から言えば、4スタンス理論は、自分がどのスタンスに入りやすいか、ということを示している理論であると言うことができます。
たとえば足の重心がつま先側にある人は、力がつま先側に入りやすいということです。
このことから、身体に力が入ったときには必然的に身体が伸び上がる動きをしやすいということになります。
逆にかかと側に入るのだとしたら、身体は縮まります。
スキーにおいては、上体と下肢の動きで伸縮があります。
そのためターン時などに自分がどのような力の配分を普段しているかということを知ることがこの理論の目的です。
フォームが崩れがちになる体勢というものがある程度判別できるということになります。
スキーの上達において、これらの傾向を知っておくことは非常に有益であると言って間違いないでしょう。
3.4スタンス理論に必ず従わなければならないか
4スタンス理論は、このようにあくまで身体の力の入りやすさを傾向別に分類したものにすぎません。
身体感覚は実際に身体を動かしている本人にしかわかりません。
またどの程度、どこに力を入れる、というものも、外から見ている他人からは指摘することができる限界というものがあります。
4スタンス理論に縛られる、という考え方ではなく、うまく活用するという視点で練習に取り入れてみましょう。
そうすることで、よりスキーの上達を早めることができるでしょう。
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