スキーと一言で言っても、実に種類は様々です。
我々のようにレジャーでスキー場に行くのもスキー。
高梨沙羅選手がしているのもスキー。
上村愛子さんで知られたモーグルもスキー。
自衛隊の方が練習するかかとの浮く不思議な板(テレマークスキーといいます)もスキー。
その中でも、この項ではレジャースキーに多いアルペンスキーについてお話します。
1.広く美しい山を下りたかったアルペンスキー
スキーの起源は歩くスキーと言われています。
昔のスキーはどれもかかとが動く、いわゆる「ノルディックスキー」の板が中心だったようです。
そこからかかとを固定し、斜面を滑り下りることに特化させたのがアルペンスキーです。
アルペンというのはドイツ語で、アルプス地方が発祥とされているからなんでしょうね。
(アルプスの周囲はドイツ語が公用語の国が多いですからね。)
発展したのは20世紀に入ってからです。
スキーの起源から考えるとずいぶん最近の出来事なんですね。
アルプスで発展したためか、オーストリアやスイスでは国技としており、選手も非常に人気があります。
2.板はどんどん進化する
かつてスキー板は木材が主流でした。
よ塗装が剥げて木がむき出しになってしまうこともしばしば。
全体的に木材だったのが、ソール(滑走面)がポリエチレンの二層構造になり、現在は全体的に発泡樹脂や金属繊維を使っていたり、ソールに降らファイトが入っていたり、実に様々です。
1.今のようなビンディングが主流になったのはつい最近
かつてのビンディングは前後がつながっているような状態で、外れるという概念を考えて作られていませんでした。
しかしそれだとスキーがひっかかっても足から離れず、怪我の原因になってしまいます。
そこで、ある一定の力がかかるとスキーが外れる仕組みに進化していきました。
ビンディングの開放値は、そのために必要な「滑っている時は外れないけどそれ以上の負荷がかかると外れる」ために必要な数値です。
この仕組みが主流になったのはなんと、1970年代なんですって。
2.ブーツも同じくらいの時期
ブーツも同じく、ビンディングの進化に合わせるように発展していきました。1930年代くらいまでは登山靴を用いていたのですが、ビンディングで固定する専用靴が徐々に開発されていきました。
専用靴も皮を用いていたのが、1970年代に登場したプラスチックのブーツが現在では一般的です。
プラスチック技術の進化と共にアルペンスキー用具も進化していったんですね。
3.整地を滑るだけではないアルペンスキー
スキー板の進化により、非整地面を楽しむスキーヤーも増えています。
基本的にはリフトに乗って山を上がっていくのですが、スキーを担いで自力で山を登り、パウダースノーをかき分けて滑る『山岳スキー』というのもブームがきています。
ヨーロッパの愛好家はヘリでアルプス山脈を上がっていきバージンスノーを楽しむ、という楽しみ方をしていたのですが、少しずつ日本でも人気が高まってきています。
ただ、各地のスキー場では、立ち入り禁止区間に入って楽しもうとするマナー違反が目立つようになってきました。
特に日本のスキー場は木が密集していて滑るには危険だから立ち入り禁止にしているのです。
間違っても、無理やりパウダースノーを楽しもうと思わないでください。
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