スキーの発祥は紀元前2500年前とも、その前とも言われています。
もともとは『かんじき』のような履物に板が付いた履物だったそうですが、壁画として残っているものには、先の反った長い板に人が立っている、という今のスキーと原理はあまり変わらない様相のようでした。
現在の競技としてのスキーが確立されたのは、地球の歴史から見れば、つい最近のことなのかもしれません。
1.やっぱり生活手段
スキーの歴史は古く、北欧神話にもでてくるほど人類の歴史とともに歩んでいます。
もともとは、やはり狩猟や山道歩行などの移動手段だったようです。
最近は温暖化による積雪減であまりこういう体験はないですが、スキー場の斜面を靴で歩くと足がズボッっと入ってしまうことがありました。
板を履いているだけで雪上の運動効率が上がるんですね。
雪深く、食料確保もより確実にするために考えられた知恵なんでしょうね。
2.戦争の道具になったスキー
国家が出来、古代帝国がヨーロッパで戦争をするようになると、スキーは戦争の道具として使われるようになります。
書籍にもスキーを履いた軍人の姿が描かれたりなど、軍人のたしなみの一つとしても取り入れられるようになってきました。
何でもそうですが、近代の発展の歴史は戦争とともにあるというのが皮肉ですよね。
ノーベルのダイナマイトも、キュリー夫人の放射線も、もとは純粋に研究としての材料にすぎなかったものが戦争のために発展をし進化を遂げる・・・。
これからの進化はIPS細胞のように、『生』のための進化を遂げてほしいものです。
3.競技になったのは19世紀
少し話がそれましたが、スキーがスポーツとして発生したのはノルウェーのテレマークという地方からです。
『テレマーク』、聞いた事ありませんか?
スキージャンプで着地したときに選手がしている姿勢がテレマークといいます。
スキーの種類にもテレマークというのがあり、自衛隊の方なんかがやっているのを見たことがある方がいるかもしれません。
この頃から、スラロームをしたりジャンプをしたりを競い合うようになり、そこから競技に派生していったようですね。
冬期オリンピックが初めて開催されたのが1924年、フランスのシャモニーでした。
現在は夏季と冬季が2年ずれていますが、昔は同じ年に開催されていました。
1.もっと早かったかもしれない札幌オリンピック
日本で初めて開催された冬期オリンピックは1972年の札幌オリンピックですが、その前にも開催の機会があったようです。
1940年、お分かりでしょうか、第二次世界大戦真っ只中です。
残念ながら中止になってしまいましたが、戦争がなければ開催していたかもしれない幻の大会。
戦争により2大会が中止になりましたが、同じく中止になったコルティナダンペッツォ(1944年)共に、再び開催地に選ばれています。
平和の象徴、オリンピック。
戦争で開催が危ぶまれる世界にはもう戻りたくないものですね。
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