スキーでは主に姿勢の作り方として、前後の体重配分と、腰から下の足回りが重視されます。
しかし、もちろん腰から上の上半身の動きを意識しなくていいはずがありません。
スキーにおける上半身の動きとしては「外向」「内向」という考え方があります。
それぞれに適切なシーンで使い分けるのが上達のための秘訣となります。
ではそれぞれ、どのようなシーンで使用するのがよいのでしょうか。
また、それぞれの姿勢にはどのような意味合いがあるのでしょうか。
1.まずスキーの内向姿勢とはどのようなものか
スキーにおいての内向姿勢というのは、滑走中のスキーの上半身の動きを表す姿勢のひとつです。
通常、スキーの滑走中は大きく3つに分かれます。
すなわち、「正対」「内向」「外向」です。
これらは、スキーやターンする方向に対して、身体がどのような向きを示すかによって分けられます。
「正対」はその名のとおり、スキーのトップと上半身の向きが一致していることをいいます。
「内向」はというと、ターンする方向の内側(ターンしたい方向の逆側)へ身体をひねることを言います。
「外向」はその反対ということになります。
2.内向姿勢はどのようなシーンで使われるのか
このような内向姿勢は、ターンするポイントよりも前方に自分の腰とスキー板を持ってくることに最大の目的があります。
通常、内向姿勢は外向姿勢と組み合わせて使われることが多くあります。
たとえば雪が重いときやコブでスピードが落ちてきたときなどに使います。
ターンスピードを上げるために内向姿勢でターンにアプローチし、外向姿勢でスピードをつけてターンするという具合です。
基本的には身体をひねることによって、戻ろうとする勢いが生じます。
この戻ろうとする勢いを利用するという発想の姿勢であることを理解しておく必要があります。
3.内向姿勢での注意点
上に述べたように、スピードの落ちやすい斜面においてはこの内向姿勢と外向姿勢とを組み合わせることでターンスピードを作り出すことができます。
そのため、重い雪やコブのあるゲレンデでは大いに利用する余地のある姿勢です。
しかしなにもターンのたびに内向→外向という姿勢変更を必ずしなければならないわけではありません。
もちろん傾斜の緩いゲレンデなどではスピードが出ないため利用してもよいでしょう。
しかしながら、ターンスピードが十分出ているのならば必要ないでしょう。
自分自身のターンスピードと、ゲレンデとの雪質をしっかりと滑りながら測る必要があります。
その上で、必要があれば適宜内向・外向姿勢を用いていくのが上達のために秘訣といえます。
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