オリンピック冬季大会にて日本の『お家芸』と呼ばれているものがあるのをご存知ですか?
言わずと知れた『スキージャンプ』です。
かつて日本選手はジャンプ競技においてたくさんのメダルを獲得してきました。
もちろん、それだけではありません。
実は分類がいくつかあるのです。
今回はその話をしていきます。
1.どれもかかとが浮く、ということ
スキーは本来、雪上移動を容易にするために生まれました。
よりスムーズに、より早く、競技としてその地位が確立すると共に道具も進化を遂げてきました。
ノルディックスキーの大きな特徴は、『かかとが浮く』という点です。
歩行のためには足首が稼働しなければ運動効率が下がりますからね。
最近はあまり見なくなりましたが、雪国の小学校では、かかとが開放も固定も出来る、学校教材のようなスキーがありました。
ではスキージャンプはどうなのでしょうか?
2.ノルディックスキーの種類
競技の中心はクロスカントリーとジャンプです。
アルペンも端的に言えば『山を下る』というのが目的であったり、遊びの延長だったりします。
クロスカントリーは生活手段から生まれたものですし、ジャンプは子供の遊びから生まれました。
ノルディックスキーは北欧で発展したスキーですが、そちらでも『山を下る』という生活手段がありました。
それが『テレマークスキー』です。
1.≪スポーツの王様≫クロスカントリースキー
海外では競技人口が多いクロスカントリーですが、大変ハードな競技として知られています。
陸上のように細かく距離が分類されていることが特徴で、専用コースであったり、市街地を通るマラソンのようなコースの場合もあります。
細くて長いく、厚めの板を用いるのが特徴で、ストックも力を押し出せるよう特殊な形状になっています。
競技においてはワックス選択が非常に重要で、雪をつかみ踏ん張りがきくものを用います。
ワックス選択を誤れば、グリップ力が劣ってしまったり、逆に強すぎてスキーが滑らないこともあり、大変重要な要素となっています。
2.日本のお家芸!ジャンプ
葛西紀明選手や高梨沙羅選手を中心に、常に表彰台争いに日本人選手が食い込む競技です。
幅が広く長い板を用い、うまく風をつかみ上昇していけることが競技のポイントです。
飛距離もそうですが、着地の『テレマーク姿勢』も採点項目に入っています。
かつてはかかとが完全開放のビンディングだったのですが、最近は縦に一本棒がついているのが普及しています。
板がぶれずに風を受け止めて飛距離を伸ばすことができますが、抵抗を受けてバランスを崩す可能性も高くなるビンディングです。
かつては板の長さで様々な憶測が飛んだこともありました。
板が長ければ飛距離も増えるため、BMIや身長に基づいた計算方法で板の長さを決めています。
「選手が過度な減量をしないように」とのことですが、真偽は如何に・・・。
3.アルペンの原点、テレマーク
自衛隊の方が変わったスタイルでスキーの練習をしているのをご覧になったことはございませんか?
かかとが浮いた板で、膝を落としこむように負荷をかけるスキーで、発祥地であるノルウェーのテレマルク地方の名が由来となっています。
アルペンも起源はこのテレマークスキーと言われています。
概念が変わるので、レジャースキーヤーには一歩踏み出すのに勇気がいるテレマーク。
見かけたときは羨望のまなざしで見てしまいます・・・。
これらのスキーはチャレンジ機会が少ないですが、クロスカントリーですと雪国の市民センターなどで貸出をしているところがありますので、機会があればぜひ触れてみてください。
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