ボルダリングの体の動かし方は様々です。
壁の中での動きは制限されていますが、正確な動かし方を学ぶことで、より自由なムーブをすることが出来ます。
今回は「手の入れ替え方 | ボルダリングの体の動かし方」です。
1. 両手で持つ「マッチ」の重要性
初心者の内は、ホールドの正しい保持の仕方もよく分からないと思います。
そして、ホールドは必ずしも左右の手を、順番に出さなければいけないわけではありません。
同じ手を連続で出していってもいいし、一つ前のホールドに戻って保持し直すことも出来るわけです。
つまり指定されたホールドさえ使っていれば、登り方は自由というわけです。
その中で、主に初心者の人たちに覚えておいてもらいたいのが、「手の入れ替え方」についてです。
“手を入れ替える”ムーブとなると、必然的に“マッチ”というテクニックが関わってきます。
“マッチ”とは、一つのホールドを両手で保持することです。
人によっては「マッチ=入れ替え」という意味で使っていることもあります。
マッチをする時、大きなホールドであればスムーズに両手で保持できますが、小さなホールドでは保持している方の手が邪魔になってしまいます。
そういった時は、手を寄せてくる前に、保持している方の手の位置をズラして、寄せてくる手のスペースを空けておいてあげましょう。
それでも、どうしても両手が重なってしまう時は、重なっていない部分を指1本ずつズラしながら保持していきましょう。
マッチした後に左手を出したいのであれば、右手によりホールドの持ちやすいところを“譲って”あげて、右手中心で保持していれば、次に左手を出しやすくなります。
2. いま保持しているホールドは、どんな形状か?
マッチして手の入れ替えをしていく時は、ホールドの形状も理解しなくてはいけません。
いま自分が取り組んでいる課題で、マッチの保持で落ちてしまう場合、「保持力が足りないからか?」と悩む前に、保持の仕方を変えてみるといいかもしれません。
例えば、右手でホールドの奥を保持、左手を手前に寄せてマッチ、これが持ちづらければ、右手で手前、左手を奥、といったようにクロスしてマッチすると、「案外持てる!」ということはよくあります。
オブザベで考えながらも良いですが、どうしても落とせない課題は、そのようにダメ元でも新しいムーブを試すことで、新たな発見があるかもしれません。
ちなみに、わざとマッチをしないで登るトレーニングもあって、本来両手で保持想定のホールドを、クロスなどで飛ばして、先のホールドへと進んでいくものです(あえてマッチをしない“漢気ムーブ”などと呼ばれています)。
ボルダリングは登れば登るだけ、保持力は徐々に鍛えられていきますから、それまで出来なかったムーブや入れ替えを簡単な課題で試すことも、上達を促していくことになるでしょう。
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