「腹式呼吸」というのを聞いたことがあるでしょうか。楽器を演奏する際には、普段おこなっている胸式呼吸ではなく腹式呼吸を使って演奏します。
「お腹で息をするの?」とよくわからないかもしれませんが、しっかりと安定した息をたくさん吐き出すために必要な呼吸方法ですので、ここで解説していきます。
1.腹式呼吸とは
通常、呼吸は肺でするものでお腹で呼吸をしているわけではありません。もちろん、腹式呼吸をすることによってお腹で呼吸をすることでもありません。
普段している胸式呼吸では、鼻から息を吸い込み肺を「横に」広げ、広がった肺を元に戻すときに息を吐いています。
腹式呼吸では、息を吸う時に横隔膜を下げて肺を「縦に」広げ、吐く時に腹筋を使って横隔膜の戻りをコントロールします。
2.気づかないだけで普段やっている腹式呼吸
実はみなさんはいつも腹式呼吸を行っています。「え?そんなの意識したことないよ?」と思われるかもしれませんが、ほぼ毎日のように腹式呼吸を使っているのです。
それは、寝ているときです。仰向けに寝転がると人間は勝手に腹式呼吸になるのです。実際に試してみましょう。
・リラックスして仰向けに寝転がり、手をお腹の上に置きます。
・普段どおりに呼吸をしてみましょう。
手がお腹に押されて上に上がってくるのがわかると思います。もしこの時点で肩があがったり胸が膨らんでしまう場合は、意識しすぎて胸式呼吸になっていると思いますので、「お腹を膨らませる」ようにしてみましょう。
この腹式呼吸をなんとなくつかむことができたら、次は立ってみましょう。
・息を吸ったときにお腹を膨らませてみましょう。
・息を吐く時に腹筋に力を入れてみましょう。
お腹まで息を吸い込むことでたくさんの息が吸えたと思いますし、腹筋に力を入れれば息がたくさん吐けたはずです。
※実際に演奏するときにはそこまで腹筋は使いませんが、腹式呼吸を意識するために行いました。
3.なぜ腹式呼吸?
楽器の演奏だけではなく、歌を歌ったり大声を出したりする際にも腹式呼吸がよいとされます。
これはたくさんの息を必要とするためです。実際に楽器を演奏する時には、たくさん吸った息を「一定量を保ちながら」吐き続けることが大事になり、一気に吐ききってしまえばいいというものではありません。
腹式呼吸を試してみた際に腹筋を使って頂きましたが、実際のコントロールは腹筋で行います。
イメージしてみて欲しいのですが、ゴム風船を膨らまして口の部分の手を離すとブルブルッと中の空気がいっぺんに出てしまいますよね。
では、口の部分を少し握ったまま、空気が少しずつ出ていくように膨らんだ風船の部分をゆっくりと押していくと、手を離してしまったときより長く空気が出ていくはずです。この「押している手」が「腹筋」と同じ役割となります。
初心者のうちはなかなか腹式呼吸ができず、つい余計なところに力が入ってしまいがちです。
腹式呼吸を理解し、リラックスした状態で呼吸ができるようになると初心者からグレードアップできること間違いなしです。
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