ロングトーンについて | サックスの演奏方法

サックスが上達したい!と思う人に欠かせないのは「基礎練習」です。これは初心者でも上級者でも変わらず言えることで、その中でも特に重要視したいのが「ロングトーン」です。

ただ音を長く伸ばしているだけじゃつまらない!と思われるかも知れませんが、この退屈な練習であるロングトーンがなぜ必要なのか、解説していきます。

目次

1.音作りの基本

まず、なんでもいいので音を1つ長く伸ばして吹いてみましょう。
・・・今、どんなことを考えながら吹いていましたか?
特に何も思わなかった、しんどいなぁと思っていた、などでしょうか。

では、次に挙げるポイントに注意しながら同じように吹いてみてください。

・息は腹式呼吸でたくさん吸えましたか?
・アンブシュアは無理な力が入っていませんか?
・指に余計な力は入っていませんか?
・息はたくさん吹き込めていますか?
・音色はきれいでしょうか?
・音の出だしはきちんと出始められましたか?
・音のピッチ(高さ)は正確ですか?
・音を伸ばしている間のピッチは揺れていませんか?
・大きくしっかりと楽な音が鳴っていますか?
・音の終わりまで息はもちましたか?
・音の最後が乱雑に処理されていませんか?

どうでしたでしょうか?きっとこれを全部意識しているだけで、音の長さなんてわからなくなるくらい集中していたと思います。
さぁ、これを全部の音(低い音から高い音まで)でやってみましょう。とても大変な練習だということがわかると思います。

特にサックスは低音域・中音域・高音域とで鳴り方・響き方が微妙に違いますので、それぞれの音域で問題点が出て来ると思います。




吹きにくい音、響きにくい音、ピッチの合わない音など、楽器の特性上どうしても存在しますので、そこをどう克服していくかを見つめるためにロングトーンは必要不可欠なのです。

初心者のうちは、いっぺんに上記のことに注意しながら吹くのは難しいかもしれません。
その場合、「今は音を大きく出すことに専念しよう」「今回は音色に注意しながら練習してみよう」など、目標を明確にもってやってみましょう。目標にする項目は1つでも2つでもかまいません。目の前のハードルの高さを少しずつ上げていくように、1つずつ克服していけばよいのです。

2.バリエーションをつけてみる

ロングトーンの面白さがわかってきたら、少しバリエーションをつけて練習してみましょう。

・音量を変えてみる(pからffまで)
・クレッシェンド、デクレッシェンドをつけてみる
・音色を変えてみる
・ビブラートを取り入れてみる(中級者以上推奨)

同じ音の吹き伸ばしでも、音量を少し変えてみるだけで体の状態が変わるのがわかると思いますが、よくあるのがp(ピアノ)にするとアンブシュアが固く締まってしまう現象です。
Pにするということは噛んで音を小さくすることではなく、「弱く」することです。口に無理な力を入れないで弱く演奏するにはどうしたらいいか?など課題が新しく見えてくると思います。

また、1回の吹き伸ばしの間に音量を変化させることで、急に音が雑になってしまったり、急激に音量の変化が起こってしまうことでしょう。

一定の音色で一定の音量変化を保ちながら演奏するには?また新しい課題ですね。

初心者、上級者問わず永遠の課題になるロングトーンが、決して「ただ吹き伸ばすだけの退屈な練習」でないことがおわかり頂けましたでしょうか?




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この記事を書いた人

当サイトの管理人。元々無趣味な人間だったが、様々な趣味を試すうちに、今では超多趣味人間に。同じように趣味を探している人の役に立ちたく、本サイトを運営しています。

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