スキーにおけるギルランデは、スネークトラバースとも言われ、ゲレンデを蛇行しながら滑走する技術のことを指します。
ゲレンデで滑る際、普通は左右の足を交互に谷側で使うようになるのが自然です。
しかし、ギルランデはあえて、どちらか片方の足がずっと谷側の足として使われるという特徴があります。
そのため、ターン技術の左右に差がある場合などには、この差を埋めるための練習法として使われることもあります。
1.ギルランデで練習するスキーの技術
上に述べたように、ギルランデではゲレンデのある地点から目的地まで、ずっと谷側をどちらか一方の片足が担当するようになります。
ゲレンデの端から端までを使って練習することが多いため、あまり混雑しているゲレンデなどではなかなかできない練習です。
ナイターや人の少ないゲレンデでのみ練習できる練習法といえるでしょう。
ギルランデでのターンには、通常滑走時のターンと同様、プルーク、シュテム、パラレルの3種類が用意されています。
これら実際にターンの際に用いられるターン技術を使って練習をすることになります。
2.練習順序はターンの習得度に合わせて
スキーにおいてターンの練習を行うときには、まずは制動がかけやすいプルークを習得します。
次にターンの習得にプルークの要領を用いるシュテム、そしてパラレルへと移行していくのが標準的な流れとなります。
ギルランデの練習の際にも、このような順序に沿って行うのが効率的に上達するうえでは望ましいといえるでしょう。
ターンの習得度や上達度合いによっては、ギルランデ中の制動がしっかりとかからず思わぬスピードが出てしまうケースがあります。
また、左右の制動にその力の差が出てしまうことがあります。
全体的なターン技術の上達のために、ギルランデを活用して基礎的なターンの技術を習得していくよう練習するのがよいでしょう。
3.上達のための注意点
ギルランデは通常、ゲレンデを斜滑降で滑走しながら練習するのが一般的です。
このため、ゲレンデ面を広く利用することになります。
上からスピードを出して滑走してくるスキーヤーやスノーボーダーとの衝突、接触などには充分な注意が必要となります。
また、ターン技術が不十分であると、充分な制動がかからず、障害物などに衝突するおそれもあります。
ギルランデは林間滑走での利用が実用シーンとして挙げられます。
とはいえ、実用レベルに達するには確実に制動、あるいはターンをかけられることが大前提となります。
制動が充分でないと感じるのであれば、斜滑降の角度を広めにとり、スピードを抑えて練習を繰り返すことが必要です。
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