お腹の脂肪を落としたくて腹筋運動ばかりしている人がジムには多く見受けられます。
しかし、本当に腹筋運動をしたところで、腹部の脂肪を落とすことが出来るのでしょうか。
今回は、筋トレによって特定の部位の脂肪を落とすことが出来るのかを解説します。
1.結論
まずは結論から言います。
「筋トレによる特定部位の脂肪燃焼は可能だが、特殊な筋トレ方法が必要であり、その効率も良いとは言えない」
これが現時点での一般的な結論です。
2.筋トレにより特定部位の脂肪を落とせるのか
これについては「一応、可能」というのが多くの研究による現時点での結論です。
分かりやすい例として「ふくらはぎと太もも」、「前腕と上腕」の関係性を見ていきましょう。
ふくらはぎと太ももでは明らかに太ももの方が脂肪の量が多くなります。
前腕と上腕においても、胴体に近い上腕の方が脂肪量が多くなります。
これは何故かというと、ふくらはぎや前腕の筋肉は太ももや上腕の筋肉に比べて使用頻度が圧倒的に多いため、その分血流量が増えやすく、脂肪燃焼が促進されやすいからなのです。
一方、胴体に近づけば近づくほど、日常生活での使用頻度が低くなるため、血流量もひくくなり、脂肪燃焼が進まなくなります。
身体の中心である腹部が最も体脂肪がつきやすい部位となっていることでも、筋肉の使用頻度が如何に脂肪燃焼に貢献しているかがわかります。
3.特殊な筋トレ方法とは
冒頭で「特殊な筋トレ方法で特定部位の脂肪を落とすことは可能」と言いました。
では、「特殊な筋トレ方法」とはどんなものなのでしょうか。
先程、ふくらはぎと前腕の話をしましたが、これらの筋肉は日常生活においてかなりの頻度と時間使われています。
これを筋トレに置き換えて言うなら「超低負荷の筋トレを超高回数で行う」ということになります。
通常の筋トレでは1セットあたり10回前後を目標としますが、部分痩せを狙う場合は1セットあたり50~100回行うようにし、血流量を増やす必要があります。
これだけの高回数を連続して行うわけですから、使用重量もかなり軽めで行う必要があります。
具体的なやり方の分かりやすい例として「オルタネイトサイドベント」を挙げておきます。
1.両足を開き直立する
2.両手の指先で右足の甲をタッチする
3.直立状態に戻る
4.今度は両手の指先で左足の甲をタッチする
5.直立状態に戻る
この動作を50~100往復行うようにします。
ただし、冒頭でも述べた通り「筋トレによる部分痩せ」は効率の良い方法とは言えません。
筋トレによる部分痩せはボディビルダーが体脂肪を落としきった後に、あと数ミリレベルで脂肪を落とす際によく使われる方法ですが、一般的なダイエットが目的の場合は、食事制限や普通の筋トレ・有酸素運動によって体脂肪を落とす方がよっぽど効率的です。
ですので、普通にダイエットしながら筋肉をつけたいという場合、通常の筋トレを行い、脂肪燃焼は食事制限で行うようにした方が賢明でしょう。
筋肉をつけたい場合「高重量」でのトレーニングが必須なことだけは忘れてはいけません。
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