アッパーカットは、コンビネーションの中でよく使われるパンチの一つです。日本ではアッパーカットと呼ばずに、単にアッパーと呼ぶことが多いです。
ボクシングに於いてアッパーは相手の急所である顎を狙う強いパンチです。ではその打ち方を見ていきましょう。
1.右アッパーカットの基本的な打ち方
基本のファイティングポーズから、重心を下に置くイメージを持ってください。右アッパーカットは下から上に突き上げるパンチなので、力の出発点である下に意識を集中させます。
打つ際は、瞬間的にさらに膝を曲げ、勢いをつけます。そして、ファイティングポーズで右頬の位置にあった右拳も下に引き、一気に上に突き上げます。
角度を言えば、丁度45度くらいです。
突き上げるといっても、腕が完全に伸びてはいけません。打った後すぐにもとのファイティングポーズに戻れるよう、丁度フックの時のように肘を曲げた状態で相手に当たるのがベストです。
2.小指を自分に向けて打つ
右拳を下に引き、且つ動作も大きいので、右アッパーカットは防御が甘くなり、その後攻撃を受けてしまう可能性の高いパンチです。
ボクシングでは接近戦で多く使うパンチなので、被弾も覚悟で打つパンチの一つですが、やはり最低限の防御は意識していないといけません。
そのためには、右アッパーカットを打つ際小指を自分の方に向けて打つようにすることが有効です。右アッパーを下から勢いよく放ち、相手に伸びていく刹那に拳を反すイメージです。
多少窮屈な打ち方になりますが、そうすることで脇が締まります。脇が締まる事でボディーが守られ、同時に右肩が顎に近づきます。
右アッパーを放ちつつ、自身の右側も守れるといったところです。
3.細かく小さく打つ
上述のように、左右関係なくアッパーカットは動きが大きくなります。ですので、アッパーカットを使う場面は相手と近づいた接近戦の時が多いですね。
ボクシングの試合をテレビで見ていると、相手とおでこをくっつけるようにして左右アッパーカットを細かく打っている場面が多くみられると思います。
逆に、ジャブが当たるような遠い距離では打ちません。接近戦で細かい右アッパーで相手の顎を上げて、その後ストレートを打ち込むといったコンビネーションもよくあります。
ボクシングのパンチに於いて大振りは基本的にはNGです。アッパーは特に隙が生まれやすいパンチですので、細かく小さくを心掛けて打つと良いでしょう。
接近戦になると忘れてしまいがちですが、ボクシングの基本はガード。左拳で顔を守るのを忘れずに、細かく小さく右アッパーカットを打ちましょう。
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