前方スケールの項目でも説明しましたが、新体操の「スケール」という形は、足を体の前後左右のどちらかに床の水平面まで上げ、上げた足と対になるように上体を倒す形を言います。
後方スケールのバランスの難度は、軸足がルルベであればバランスの価値は0.3点。
ピボットの難度は1回転で0.3点です。
前に足を上げる前方スケールほど難しくはありませんので、低学年の選手なども演技に入れていることが最近よく見られます。
バランスとピボットの2種類あるので、できるようになると演技に活用できますよね。
今回は後ろに足を上げて形を作る「後方スケール」の説明をさせていただきます。
1.後方スケールの形
スケールの形としては、横から見たときにTの形になるように足先から頭、手先までがまっすぐなるようにキープします。
後方スケールは足を後ろに上げて、上体を前に倒してTの形にします。
足が上がりすぎても頭が高すぎても、形としては間違っていますので、頭の中で形のイメージを持っていてください。
2.後方スケールをするための練習
後方スケールは、足を高く上げる難度ではありませんが、背筋とお尻の筋肉の力が重要です。
後ろに上げた足をキープする力をつけるトレーニングとして、簡単にできる筋トレをしていきましょう。
四つん這いになります。
足が床と水平になるように後ろに片足を上げます。
上げた足と反対の手を耳の後ろまで上げ前に出してキープします。
おなかが落ちすぎないように、足先から手先まで床と水平にまっすぐキープすることにすること。
膝をついている足のお尻が外に逃げたり、引いてしまわないよう、膝の角度は90度にしてください。
手足を上げた状態のときに、腰のあたりの背骨のところに溝ができるように背筋を使っていることを意識してください。
左右10秒3セットからのトレーニングでから始めましょう。
後方スケールだけでなく、足をキープする力は新体操のあらゆる難度に活用できますので、日々のトレーニングに取り入れてみてください。
3.後方スケールのコツ
スケールはとにかく足先から手先までをまっすぐにすることです。
形をきれいに作るために、手の位置に気をつけましょう。
上げた両手が顔の前にあると、体をいくらまっすぐにしても、肩の位置から手が下がりまっすぐにはなりません。
手を上げる位置は、肩のラインからまっすぐ上がっているように、耳の後ろまで上げて上体とともに前に引っ張りましょう。
目線が前を向きすぎると、顔が上がってしまいますので、下を向いたところから少し斜め前を見るように目線を置きましょう。
足はおへそから足を出すように遠くに引っ張ってください。
お尻の筋力が弱く、力が使えていないと90度の位置に上がらず、お尻が一番上に出た状態になってしまいます。
お尻の下の部分に力を入れて、足をキープしましょうね。
また、骨盤がずれてしまうと軸足の方に傾いてしまい、軸足側の肩が下がりやすくなってしまいます。
骨盤・肩が左右まっすぐ横に並び床と水平になるように、骨盤をずらさないようにしてください。
もちろん、膝は両足ともしっかり伸ばし、つま先もきれいに引っ張れるようにしましょう。
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